私が小学校4,5,6年の3年間、学習塾に通っていました。
家族経営の寺子屋のような塾で、少人数で先生がめちゃくちゃ厳しい。時代もあってか、できない子の居残りは当たり前。

夏休みなど長期休業の間はかなり長い時間授業があり、うろ覚えだけど、お昼から22時くらいまで塾で過ごしました。

長時間なので毎夜18時くらいに菓子パン休憩があり、人数分買われたいろんな種類の菓子パンを、「前日の小テストの成績が良い子」から順に選ぶ。(ちなみに座席も成績順だった。後ろの4席は“ドブ組”と呼ばれた。ひどい時代だw )

1番人気はヤマザキのミニスナックゴールド(という名前なのは後から知った。当時は“うずまきパン”と呼んでた)。
先生はそれをいつも2こだけ買ってくるから、成績上位2名で売り切れる。
または「もうこれ食べ飽きた」と秀才が別のものを選んだ時だけ3位や4位がおこぼれに与れる。

私がうずまきパンを食べられたのはわずかに2回で、その後自分のお金で買い物ができるようになっても、あれを買うことは出来なかった。だってあれは猛勉強の末に勝ち取る戦利品であり、100円玉で気軽に買うなんて畏れ多い代物だから。

なんて話を車の中でしながらスーパーに到着したら、次女が「あ〜これね〜さっきいってたの、たべてみたーい」と超気軽にカゴに入れてきてビックリ。

「いや、だからこれはそんな簡単には…」

「それはママのおもいででしょ、わたしにとっては、た・だ・の・か・し・パ・ン」


…というわけで30年くらい敬っていたうずまきパンを、あっさりと購入したのでした。
ちゃんちゃん。