母さんの心臓が止まりそうです

母さんの心臓は7年前に
手術しないと あと2年で止まると宣告されました

手術しないで通院でごまかしていたら
7年生きました

7年間の騙しは心臓に大きな負担をかけ
次に心不全になったら
もう手術できないと言われました

一時退院してから一週間
あと10日くらいで
母さんは自分の体から一旦心臓を取り出す手術をする

母さんは 入院当初 手術を拒否した
怖いから

当たり前だ
成功率が高くても
ただ切って中身の悪い所を治すだけではない
心臓を取り出すんだもの

涙ながらの説得の末
手術に同意してくれた

止まりかけの心臓が
なんとか助けられそうだ


今度は私の精神が持ちそうもない
手術を勧めたけど、本当に大丈夫なのか
気が気ではない

表面上は普通でも 私は心を閉ざしてしまった
心のどこかで 
誰の声も、どんな出来事も
自分の気持ちさえも信用できず
殻にこもっているのがわかる

手術しなくてはいけないのは
私の心なのではないだろうか?

神様になんて頼まない
悪魔とだって契約しない

今は閉じこもるしかない

母さんに手術を勧めて良かったのだろうか

好きにさせてあげればよかったのだろうか

毎日
マイニチ
まいにち

自問自答する

後悔なんてしても
何も戻ってこない

明日だって
昨日だって
今日だって

過去だって
未来だって

寿命ってなんだろう
延命ってなんだろう

治ったならそれで良いのに
治るまでこんなにも頭がおかしくなるものなんだ

ニグロとネグロが
心の中のおかしさに気がついているのか
いつも以上にそばに寄り添ってくる
きつく抱きしめても嫌がらず
抱きしめられていてくれる
時々私の目を見つめながら

きっと 優しさとは
そういうことなんだろう

私がしっかりしなくてはいけない
何がどうなっても

しっかりしなくては

頭の針がぶっ飛んでも
狭くなった心が粉々に砕けても

私はここに居て
待っていなくてはいけないのだ

母さんいってらっしゃい
そして 帰ってきてください