地下鉄のホーム。
仕事帰りに街に寄ろうと急ぎ足で通っていた。
数メートル先に見覚えのある顔。
父さんだ。
私は小さい頃、父さんが凄く好きだった。
子供レベルに合わせ、沢山遊んでくれた。
でも、時間が来ると帰ってしまう。
母親よりも頻繁に会っていたのに
母親よりも一緒に住んでいた日々は短い。
たまに知らない女の人と来たりもした。
気が付くと、父さんの事が嫌いになっていた。
母さんと一緒に住むようになってから
母さんは私のことをよく
『父さんにそっくりな性格だ。』と言った。
それが凄く嫌で
それから一年に一回会うか会わないかの距離になって
父さんに敬語でしか話せなくなっている自分が居た。
二十歳になるとき、父さんが私に謝った。
『今まで、すまんな。よくここまで育ってくれた。』
結婚するって報告したとき
旦那様になる人に言った言葉。
『俺が言えることじゃないけど、娘を哀しませるマネだけはやめてくれ。約束してくれ。』
今年の正月
兄ちゃんから聞いた。
父さんの仕事がうまくいっていなくて
今年は人生の転換期を迎えるって。
・・・向こう側のホームを見つめる父さん。
心なしか老けた感じがした。
避けようと思えば避けれたのに
それでも凛と立っている父さんを見て
『父さん』と声をかけてしまった。
相変わらず、私たちのぎこちない会話は途切れ途切れになり
でも、お互い 何故か笑顔だった。
『今度、車買うんだ』
『お、景気良いな』
自分の幸福をこんな言葉でしかアピール出来なかったけど
父さんには届いたかな。
別れを交わした後で気付いた。
あ、敬語じゃないな。
父さん、ホントに大変だと思うけど頑張って
男として
旦那として、弟たちの父親として頑張ってほしい。
私は心配しなくても
すっかり幸せになってます。
父さんにそっくりな娘より
仕事帰りに街に寄ろうと急ぎ足で通っていた。
数メートル先に見覚えのある顔。
父さんだ。
私は小さい頃、父さんが凄く好きだった。
子供レベルに合わせ、沢山遊んでくれた。
でも、時間が来ると帰ってしまう。
母親よりも頻繁に会っていたのに
母親よりも一緒に住んでいた日々は短い。
たまに知らない女の人と来たりもした。
気が付くと、父さんの事が嫌いになっていた。
母さんと一緒に住むようになってから
母さんは私のことをよく
『父さんにそっくりな性格だ。』と言った。
それが凄く嫌で
それから一年に一回会うか会わないかの距離になって
父さんに敬語でしか話せなくなっている自分が居た。
二十歳になるとき、父さんが私に謝った。
『今まで、すまんな。よくここまで育ってくれた。』
結婚するって報告したとき
旦那様になる人に言った言葉。
『俺が言えることじゃないけど、娘を哀しませるマネだけはやめてくれ。約束してくれ。』
今年の正月
兄ちゃんから聞いた。
父さんの仕事がうまくいっていなくて
今年は人生の転換期を迎えるって。
・・・向こう側のホームを見つめる父さん。
心なしか老けた感じがした。
避けようと思えば避けれたのに
それでも凛と立っている父さんを見て
『父さん』と声をかけてしまった。
相変わらず、私たちのぎこちない会話は途切れ途切れになり
でも、お互い 何故か笑顔だった。
『今度、車買うんだ』
『お、景気良いな』
自分の幸福をこんな言葉でしかアピール出来なかったけど
父さんには届いたかな。
別れを交わした後で気付いた。
あ、敬語じゃないな。
父さん、ホントに大変だと思うけど頑張って
男として
旦那として、弟たちの父親として頑張ってほしい。
私は心配しなくても
すっかり幸せになってます。
父さんにそっくりな娘より