メトロ・8番線の思い出 | jujube

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『jujube-ジュジュブ-』では、オートクチュール刺繍を主としたハンドメイドのお品をお取り扱いしています。

作品についてや日常のことなどを綴っていきたいと思います。

どうぞよろしくお願い致します。

こんにちは、jujubeです。

 

ずいぶんと久しぶりの更新になってしまいました。

 

*

 

4月下旬から5月上旬まで

パリにいました。

1年ぶりです。

 

パリといえばメトロ。

滞在したホテルがマドレーヌだったので

まず乗ったのは8番線。

メトロマップの薄紫のラインです。

 

 

 

ルサージュに通った約1年間、

住んでいたアパルトマンが8番線にあったので

懐かしさいっぱいの車両です。

 

 

扉のこの押しボタンを見ると

いつであの頃にタイムスリップ出来るのは、

毎日、毎日ボーっとここを見つめていたからでしょうか。

 

*

 

私が住んでいたアパルトマンは

La Tour Maubourg と Ecole Militaireの中間で

どちらの駅からも徒歩2,3分程。

今回は懐かしのその場所にも

足を運んできました。

 


8番線・La Tour Maubourg駅。

果たして何と読むのかが分からずに

住んでしばらく経ったある日の夜、

友人とディネに行った後のほろ酔い気分に任せて

駅のホームで知らないムッシューに

読み方を教わった思い出があります(笑)。

ムッシューも結構楽しんでいました。

 

駅からアパルトマンへ向かう道。

いつも正面にはTour Eiffelの凛とした姿。

パリでの生活に慣れてきた頃には

アパルトマンへと帰るこの道を歩きながら、

いつもその姿に「ただいま」と言っていました。

そして今回は

「Bonjour! また来たよ~」。

 

Cler通りの賑やかな商店街。

この通りに面したアパルトマンに住んでいました。

窓を開けて下から聞こえてくる喧騒は

うるさいどころか安堵感を与えてくれていました。

 

住んでいたアパルトマン。

4階に住んでいました。

部屋が3つあったので

週末は我が家に友達が集まることもよくあり、

ペチャクチャと皆でさんざん話してから

さあ!ディネへ。

とても良い思い出です。

 

そういえば3年位前

このアパルトマンの前を通りかかった時、

当時と同じ管理人さんがたまたま建物から出てきて

「Bonjour, マダム!今は何処に住んでるんだい?

たまには遊びに来てよ」

と、私がまだパリに住んでいると勘違い。

でも何だかそれが嬉しかったのを

覚えています。

 

商店街のお店は

訪れる度に変化があります。

大好きだったお店が数軒姿を消していて

残念さを感じると共に、

パリでの生活がどんどん遠い思い出になることに

寂しさも感じます。

また住みたい!

 

*

 

ルサージュの前にも行って来ました。

 

 

 

私が通っていた頃(2010-2011)とは

内部もずいぶんと変わりました。

毎日必ず手を止めて

1人でキットカットを頬張りながら

コーヒーを飲んでいた奥のあの部屋は

まだあるのかしら・・・?

1番の思い出の場所です(笑)。

 

 

ルサージュの最寄り駅の

8番線の Richelieu Drouot。

私が通っていた頃は

出口(改札)がまだ“バー”だったので

大きな刺繍枠を肩に掛けそこを通るのが

最初は至難の業でした。

でも今では自動扉に。

 

 

刺繍枠と云えば

朝の満員電車の中で

それをガードするのが大変でした。

 

 

でもいつも必ず

「マダム、こっちにいらっしゃい」と

私の為にスペースを作って下さる方がいて

パリの人々の優しさに触れることが出来たのも

メトロの中。

 

東日本大震災があった時には

何人もの人から

「マダムの家族は大丈夫だったの?」

と声を掛けられました。

 

優しい思い出いっぱいの8番線で

気持ちが優しくなれました。