準決勝・・・試合開始の笛が吹かれた。大勢の父兄と観客、各チームの指導者達又は選手達の目線さえ気にならない位の集中力。開始と共に劣勢、苦しい試合になる事は小学生の自分にもわかっている。相手の怒涛の攻撃がやまない。あの時感じた相手のサッカーはFWにボールを集める、ためて両サイドへ流す。単純だが技術の差と体格の差があった。前半の中盤、相手のスピードにたまらずファールを与えてしまう。直接狙える距離だ。蹴るのは「奴だ」。ナンバー1FWの奴。自分は壁に入る、GKの指示も慣れたもの。しかし!とうとうこの大会初の先制点を取られた。「やられた」、いや時間は十分ある。切り替えて点を取りに行こうとの声が飛ぶ。しかし劣勢に変わりはなく、相手コートに入るには入るがシュートまでいけない。前半終了間際、監督から攻撃に参加しろとの声がかかる。「待ってました!」。タイミングを待ち、すっと上がる。相手コートに入り、フリーになる。「今や!」、「パスくれ!」ボール保持者の見方と目があう。パスが来た、「しか~し!」さすが準決勝、完全に読まれた。インターセプトされ一気にピンチへ。戻れない、「しまった」。一番危険な 奴をフリーにしてる。「やっべーだ・誰かマークしてくれ~」・・・・・・
- 前ページ
- 次ページ
準決勝・・・あと2つ勝てば念願の全国大会。ベスト4に残ったチームは「なるほど」と思われるチームばかり。しかしベスト4のうち2つのチームに負けた事がなっかった。ただし、1つのチーム勝った事がなかった。準決勝で対戦するチームはこの勝った事のないチームだった。この大会でナンバー1と言われるFWがおり、ナンバー1といわれるDF陣がいる。そんな化け物軍団との試合が始まろうとしていた。
準々決勝はさすがに緊張した記憶がある。ここにきて苦手なチーム、非常に「動くチーム」で当時に珍しい細かいパスをつないでくる。マークがずらされる。この大会初めて「苦しい」と思った。ここにきて紹介するのは遅すぎるが、我がチームには小学生レベルではトップクラスのFWがいる。早い・うまい・強いという感じ。チーム内では絶対の信頼がある。彼にボールを集めるが相手は数的優位での攻守をしてくる。やはり「強い」。何のチャンスもなく前半が終わる、監督・コーチのゲキが飛ぶがいつものアドバイスに変わりはない。何も対策がない状態で後半へ、試合が始まる。メンバーの交代は無い、五分・五分の攻守が繰り返される。特に、体力の消耗は激しくないが頭を使わされる。そんな中、相手ゴール前約20MのFKのチャンスがきた。蹴るのは「俺!」自身があった、こんな時の為に毎日、何本も蹴ってきた。ゴールを見つめ、助走に入る。狙ってるのはニアサイドの左上にまいていく ボールを蹴る。俺から放たれた ボールが壁を越えゴール左隅へと吸い込まれていく。「は・入った!」、ゴールしたのと同時にみんなが寄って来る。やっぱり最高の気分!後半残り時間も少ない中でのゴールなので相手も戦力ダウン。俺たちのチームはここで守りに入らず攻めた。残り数分の中で「あと1点」取る気持ちで攻めた。一気に支配率をリードし、とどめの一撃を我がチームのエースが突き刺した。「2-0」、レフリーの試合が終わるフエがふかれた。