異人たちとの夏 | ソゴルのブログ

異人たちとの夏

隅田川をはさみ浅草の対岸には(墨田区)本所や向島がある。私はこの近くで育った。ガキの頃、隅田川を渡り対岸へ行くのは勇気がいることで、浅草は大人の街だった。山田太一先生の初期の作品に「河を渡ったあの夏の日」があるが、記憶が正しければ、主人公の萩原健一と小鹿ミキは隅田川を渡りこちらへやって来る。河を渡らないと事は始まらない。


「異人たちとの夏」 (原作: 山田太一、監督: 大林宣彦)は浅草が主要な舞台となっている。


主人公(風間杜夫)は売れっ子の脚本家で厳しい業界で生きてきた。ふと足が向いた夏の夜の浅草 ・・・ 、彼は父親と母親に再会する。幼い頃に死に別れた若い両親に。同じ頃、マンションの住人の女(名取裕子)と知り合い、彼女に溺れていく。数日前の嵐の夜、彼女に冷たくした負い目もあったのだ。不思議な体験は重なり悪霊にもとり憑かれるが、友人に助けられ穏やかな心を取り戻す。両親との別れのシーンはすきやきの「今半別館」で、そこでの母親(秋吉久美子)のセリフが良い。


異人との再会が叶うなら誰と会いたいか? もちろん畑を野球場に変えても待ってます。昼食は田原町の「鰻やっこ」へ。


Yanaka Zenin


映画に愛をこめて 304