それでも君が
足りないというのなら

わたしのこの耳を目を口を
引きちぎってでも
あなたに与えよう

奥行きのない、君の景色に
切なさを感じるのなら

君に気づかれることがなく
私のカラダを使ってくれてもいい。

どうか、あの人を暗い闇につれていかないで
どうか、あの人の夜に深い影を落とさないで
どうか、月よ、彼を照らしていて。
どうか、彼を見放さないで。

でも、
今のあなたの苦しみや
今までのあなたの苦しみがあるからこそ

今のあなたがあって

これで良かったといつか
あなたが思えるのなら

どうか、どうか、
このカラダが灰になるまで
ただひたすらに、愛させて欲しい。

これで良かったと思える日に
どうか、隣にいさせてほしい。

ただ、ひたすらに
ただ、ひたすらに

ぼんやり月を眺めて
人知れず願っている。