毎年、三井さんのご支援で、うちの研究所が主催している「三井シンポジウム」、今年のテーマは、「Entreprenership in Japan」でした。
私の指導教授(?いや!だ)でもあるヒュー・パトリック教授がこの企画を練っているときに話したのですが、「楽天の三木谷社長お呼びするとかおもしろいですねー(笑)」といったところ、「昔は時々コロンビアに来ていたのだが、もう忙しすぎて無理だろう」とまじで返されてびびりました。
ゲストは、Ernest Higa氏(ドミノピザ日本を創業)、井無田敦氏(RISA パートナーズ創業者)、西山浩平氏(Elephant design創業者)でした。
それぞれの会社のHPはこちら。
Higaさんはドミノ後、自分の会社を立ち上げ。
http://www.higa-int.jp/aboutus/english.html
RISA
http://www.risa-p.com/
Elephant Design
http://www.elephant-design.com/
コーディネーターはB-SchoolのLow教授。
とりあえず、ここで想定されているEntrepreneushipというのは、某日経系の雑誌であおっている「脱サラ独立開業フランチャイズ」とかではなく、「日本、いや世界を変えてやろう」という野心あふれるベンチャー企業のことをフォーカスしたいと思います。
難しい話は私の尊敬する先輩であられるNoritayaさんがたくさん書いてるのでそっちをみてください(笑)
http://saigoudon.exblog.jp/14123661/
政府の支援ってのはわりとあるんだと思います。しかしながら、政府の支援がベンチャー支援だけでなく、上述の「脱サラ独立開業フランチャイズ」的な自営業までも一緒くたにターゲットにしちゃってるような気がいたします。経産省にごまするわけではないですが、パネリストもこれは否定してませんでした。
ただ、パネルで明確な言及は無かったもので、個人的に制度的に足りないなぁと思うのは、破産と人材のところでしょうか。
破産:
アメリカでは、弁護士が「上手な破産の仕方」を堂々とレクチャーしたりして(弁護士業をしてない私のところでも案内が来るくらい)、事業が傾いたときに、どうやってうまくWind upするかということに関する議論が進んでいるように思います。法的にも、金融的にも。
「日本は失敗に辛い」といってますが、こちらだって、「一度失敗したやつはまたやらかすかも」と思われるのは至極当然なので、そこはそんなに違わないかと。
ただ、「もう一度失敗するかもしれない」ので高い利率でお金を貸すということになるので、こちら的な合理的な発想だと思います。
なお、日本だと、民事再生だろうが、破産だろうが、創業者の社会的信用は失墜し、直接金融ではなく間接金融による資金調達がメインの日本では、再起をかけてもお金がそもそもないという事態になりかねません。
創業者自身も、親戚縁者が手を差し伸べてくれでもしない限り、悲惨なことになるかと思われます。
一度保証でブラックに載ってしまうと、間接金融では車のローンすらままならない、と。
人材:
パネリストも指摘してましたが、人材の流動化が進んでないので、独善的になりがちな起業家をコントロールする参謀やサポートする親衛隊が集まりにくいです。こちらは、転職を通じてキャリアアップする文化なので、同業種で、かつ自分のキャリアアップにつながりそうなら手伝うと言う選択肢はとりえますが、日本は、「就社」するので、一度会社をやめて、ベンチャーの手伝いして、だめだったら戻る、成功したらラッキーだね、という発想にはならないのだと思います。
発想は過激ですが、解雇規制を緩めて、人材の流動化をするくらいのショックが必要なのかと思います。アメリカ的な「明日から来なくていいよ」が浸透することの是非はありますが、それくらいしないと、「新卒生え抜き温室育ちなひ弱エリート」たちの目は覚めないと思います。
ちなみに。。。
ちなみに日本にエンジェルがいない、といわれますが、それは、「漫画みたいな大富豪」がいない日本では致し方ないのかと思います。財閥も解体され、大規模にやってるオーナー社長というのも結構少ないので(森ビルとか一部のみ)、いたしかたないかと。(日本の大企業の社長さんの年収ってせいぜい数億でしょうし。)
最後ですが、一番印象に残ったのは、RISAの井無田社長の、「起業することはFunなのだ」という発言です。何度か繰り返されてましたが、「自分で会社をお越し、人を集め、経営し、挑戦するのは楽しい、だから起業しよう!」というメッセージは「甘いぞ、おら」とか、「おまえ成功したからそんなこといえるんとちゃうんか」という議論を呼び起こしそうですが、非常にEncouragingでした。
苦労話をするのももちろん大事ですが、起業家の「起業は楽しい!」というメッセージがどんどん伝わるといいなと思いました。
(Twitterである方がおっしゃってましたが、「自分の配偶者や親からとめられるようならやめろ。身近な人すら説得できないビジネスモデルなど必ず失敗する」と。これは納得。)
ちなみに、「ザ・サラリーマン」なきらりはどうするんだ?というのがあります。
それはまたおいおい
私の指導教授(?いや!だ)でもあるヒュー・パトリック教授がこの企画を練っているときに話したのですが、「楽天の三木谷社長お呼びするとかおもしろいですねー(笑)」といったところ、「昔は時々コロンビアに来ていたのだが、もう忙しすぎて無理だろう」とまじで返されてびびりました。
ゲストは、Ernest Higa氏(ドミノピザ日本を創業)、井無田敦氏(RISA パートナーズ創業者)、西山浩平氏(Elephant design創業者)でした。
それぞれの会社のHPはこちら。
Higaさんはドミノ後、自分の会社を立ち上げ。
http://www.higa-int.jp/aboutus/english.html
RISA
http://www.risa-p.com/
Elephant Design
http://www.elephant-design.com/
コーディネーターはB-SchoolのLow教授。
とりあえず、ここで想定されているEntrepreneushipというのは、某日経系の雑誌であおっている「脱サラ独立開業フランチャイズ」とかではなく、「日本、いや世界を変えてやろう」という野心あふれるベンチャー企業のことをフォーカスしたいと思います。
難しい話は私の尊敬する先輩であられるNoritayaさんがたくさん書いてるのでそっちをみてください(笑)
http://saigoudon.exblog.jp/14123661/
政府の支援ってのはわりとあるんだと思います。しかしながら、政府の支援がベンチャー支援だけでなく、上述の「脱サラ独立開業フランチャイズ」的な自営業までも一緒くたにターゲットにしちゃってるような気がいたします。経産省にごまするわけではないですが、パネリストもこれは否定してませんでした。
ただ、パネルで明確な言及は無かったもので、個人的に制度的に足りないなぁと思うのは、破産と人材のところでしょうか。
破産:
アメリカでは、弁護士が「上手な破産の仕方」を堂々とレクチャーしたりして(弁護士業をしてない私のところでも案内が来るくらい)、事業が傾いたときに、どうやってうまくWind upするかということに関する議論が進んでいるように思います。法的にも、金融的にも。
「日本は失敗に辛い」といってますが、こちらだって、「一度失敗したやつはまたやらかすかも」と思われるのは至極当然なので、そこはそんなに違わないかと。
ただ、「もう一度失敗するかもしれない」ので高い利率でお金を貸すということになるので、こちら的な合理的な発想だと思います。
なお、日本だと、民事再生だろうが、破産だろうが、創業者の社会的信用は失墜し、直接金融ではなく間接金融による資金調達がメインの日本では、再起をかけてもお金がそもそもないという事態になりかねません。
創業者自身も、親戚縁者が手を差し伸べてくれでもしない限り、悲惨なことになるかと思われます。
一度保証でブラックに載ってしまうと、間接金融では車のローンすらままならない、と。
人材:
パネリストも指摘してましたが、人材の流動化が進んでないので、独善的になりがちな起業家をコントロールする参謀やサポートする親衛隊が集まりにくいです。こちらは、転職を通じてキャリアアップする文化なので、同業種で、かつ自分のキャリアアップにつながりそうなら手伝うと言う選択肢はとりえますが、日本は、「就社」するので、一度会社をやめて、ベンチャーの手伝いして、だめだったら戻る、成功したらラッキーだね、という発想にはならないのだと思います。
発想は過激ですが、解雇規制を緩めて、人材の流動化をするくらいのショックが必要なのかと思います。アメリカ的な「明日から来なくていいよ」が浸透することの是非はありますが、それくらいしないと、「新卒生え抜き温室育ちなひ弱エリート」たちの目は覚めないと思います。
ちなみに。。。
ちなみに日本にエンジェルがいない、といわれますが、それは、「漫画みたいな大富豪」がいない日本では致し方ないのかと思います。財閥も解体され、大規模にやってるオーナー社長というのも結構少ないので(森ビルとか一部のみ)、いたしかたないかと。(日本の大企業の社長さんの年収ってせいぜい数億でしょうし。)
最後ですが、一番印象に残ったのは、RISAの井無田社長の、「起業することはFunなのだ」という発言です。何度か繰り返されてましたが、「自分で会社をお越し、人を集め、経営し、挑戦するのは楽しい、だから起業しよう!」というメッセージは「甘いぞ、おら」とか、「おまえ成功したからそんなこといえるんとちゃうんか」という議論を呼び起こしそうですが、非常にEncouragingでした。
苦労話をするのももちろん大事ですが、起業家の「起業は楽しい!」というメッセージがどんどん伝わるといいなと思いました。
(Twitterである方がおっしゃってましたが、「自分の配偶者や親からとめられるようならやめろ。身近な人すら説得できないビジネスモデルなど必ず失敗する」と。これは納得。)
ちなみに、「ザ・サラリーマン」なきらりはどうするんだ?というのがあります。
それはまたおいおい