朝、10時、天香久山の麓、天香山神社で、例祭と、天皇のお祝いが、粛々と立派に執り行われました。
全国の神社でも一斉に、国の安寧と豊穣、世界平和が祈念されたことでしょう。

ここ橿原の地、大和三山のひとつ、天香久山は、霧のような雨にけぶって、幻想的でした。
小さな神社に集った、わずかに30人ほど。しかし、白い装束に黒漆の冠位、黒い木沓の宮司。二人の巫女様とで、粛々と時は流れました。
神官の笛の音が流れ、小さな鈴が重なった、巫女さんの鈴の音が、何故か、静寂の中に溶け込んで、一帯となり、音は、風の音のようで、不思議な感覚でした。
小さな祠の扉が、祝詞と共に開かれた時、なんとも言えぬ、香しい、山土、山水の匂いが流れて来ました。

大きな神社では、感じたことのない、土の香りの感覚に感動しました。

この、日本の歴史の中でも、この神社は、貴重な場所です。古いだけでなく、今回、5月13日に、宮中の神事に使われる、亀の甲羅を焼いて、全国の稲田の中から、神田を選ぶさいの、祈祷に使われる「ははかの木」という、木があるのです。
ははかの木の枝は、今回も宮中に納められたそうです。今年、宮中に木を納めた時の写真を拝見しました。

一時間ほどの滞在でしたが、帰宅するタクシーの中で、まるで、お正月の年明けのような、清々しさを感じていました。我が家から、天香久山まで、車で、15分ほど。

病床の身ながら、出かけて行く気力がある我身を不思議に思い、周りの方々のご縁と、お気遣いを心からありがたく思いました。