<高3自殺>カンニング疑われ…母親が埼玉県を賠償提訴
埼玉県所沢市の県立所沢高校で04年、カンニングを疑われた3年男子生徒が飛び降り自殺した問題で、生徒の母親(52)が15日、県を相手に慰謝料など8000万円の損害賠償を求める訴訟をさいたま地裁に起こした。
訴状によると、生徒は04年5月26日、中間試験の物理のテスト中、日本史のメモを見ていたため試験監督の教諭にカンニングを疑われて注意された。その後、生徒は教諭5人から約2時間にわたって「なぜ物理の試験中に日本史のまとめを読む必要があるのか」などと問い詰められた。
生徒はカンニングを否定し、下校。同日夕、母親の携帯電話に「迷惑をかけてごめんね」とメールを送った後、飛び降り自殺を図って死亡した。
母親は05年11月、県教育局に「長時間にわたる多人数での取り調べは不適切」と学校側の責任について回答を求める文書を送ったが、県は12月に「事故原因は不明。学校側に過失は認められず、賠償の責任はない」と回答した。記者会見した母親は「県の回答は意外で失望した。同じようなことが二度と起きないようにしたい」と提訴の理由を説明した。
島村和男・県教育長は「訴状が送達され次第、内容を十分検討した上で対処したい」とコメントした。【弘田恭子】 (毎日新聞) - 6月15日20時21分更新
カンニングをしたのかどうかはともかく、なにも自殺することもないだろうというのも置いといて、遺族の悲しみを逆なでする気もないのだが…
「同じようなことが二度と起きないようにしたい」という言い方は、この種の訴訟の場合よく聞く。もちろん、その気持ちを疑ってはいけないのだが、それはそれこれはこれと切り離した方がよいようにいつも感じる。
相手(今回は学校)の悪意や過失(があったのかは分からないが)によって家族を奪われた悲しみに対して、謝罪や損害賠償や慰謝料を求めることは正当な行為なのだから、「同じようなことが二度と起きないようにしたい」という大義名分みたいなものを提訴の理由にする必要はない。金目当てで提訴したと思われたくない気持ちは分かるけれど、そこに引け目を感じる必要は本来ないと思う。