今シーズンに入って我々TGR TEAM SARDの課題


「スピード」については、様々な考えうる原因を究明し、今大会にアプローチした成果は出たと思っています。


エンジニア陣が頑張ってくれました。


何より、スピードを得た関口雄飛と中山雄一との無線の交信での彼らの声に覇気が戻りました。


嬉しかった。


結果9位と、今回我々が目標とした、望んだ結果とは程遠いモノではありましたが、


そのプロセスとして、僕自信、満足いくレースとなりました。




今回の我々のレースでのトピックを纏めてお伝えします。



スタートは関口雄飛。

目まぐるしく変わる天候の中、選んだタイヤ、クルマのバランス、関口雄飛の走り共に良好で素晴らしいオーバーテイクを数々披露してくれました。


路面が乾き始めた10周を過ぎた頃、


周りのピットのタイミング

DRYタイヤを装着したライバル勢のポテンシャル

コース場のトラフィック

等、様々な要素を加味して関口雄飛をピットに呼び戻しDRYタイヤに交換したタイミングはドンピシャ。メカニックの素晴らしいピット作業もあり順位を大幅に上げる。


しかし、結果的にここで我々は致命的な失敗をする。

#14と我々を除き大半のクルマが満タンまで給油を済ませた。

しかし我々はリヤタイヤの交換からフロントタイヤにメカニックが移動するロスタイムを考慮し、約5秒の給油のみでピットアウト。


ここからトップに立った#14に対し怒涛の追い上げを見せた関口雄飛でしたが、


その裏では・・・


事前のミーティングでも15周頃にピットに入った場合、フル満タンまで給油しても、燃費上、450キロを走り切るには更に2回の給油が必要と認識していました。


関口雄飛をピットから送り出し、トップを猛追している時もその様な認識で、、、


しかし30周を迎えるくらいのタイミングでスタッフから他のクルマはもしかしたらあと1回の給油で行けるかもしれないと聞かされる


時すでに遅し。


簡単に言えば

我々は後2回の給油が必要、

#14を除くライバル勢は後1回の給油でok


トップを走る#14と我々は、ライバルより1回多くピットに入る必要、タイムで言う所、約50秒のロスが決まりました。


関口雄飛が#14に肉薄し、テールトゥーノーズになり、2回目のピットのタイミングもバッチリ。


中山雄一に変わりピットから送り出す。

選んだタイヤもクルマのバランスも良好

ここからまた#14を猛追しながら2位を走行中、


つちやのGRスープラ が炎上して赤旗ストップ。


ここで我々が勝つチャンスは、赤旗が続き、最大レース終了時間17:30まで周回数が減る事で燃料が持つか、


再スタート後に何らかの形でセーフティカーや赤旗が出てレースが途中で終わること。


そこで赤旗中に大雨が降り出したこともあり、赤旗再開直ぐに#14捕らえるべく選んだタイヤが、あの展開には合わず、中山雄一に厳しい戦いを与えてしまいました。


簡単に言うと、可能性は低いですが、我々が勝てる展開、条件を考え、その可能性にかけ、その為に選んだタイヤが、レースが最後まで展開された状況には合わず、


伝えたいのは

中山雄一がどんどん抜かれましたが、あれは中山雄一が遅いわけではなく、

仕方なく遂行した作戦のツケを中山雄一が受けてくれた形で、そんな悪条件の中でも、今までの中山雄一とは一味二味違う走りを見せてくれました。


燃料が底をつき、仕方なくピットに入り、給油とその状況下での最善を考えたタイヤチョイスもあり、ピットアウト後は、ピット回数が1回少ないライバル達を1周で数秒速いラップタイムで猛追、9位でレースを終えました。



今回のレース、1回目のピットでの給油量が全てでした。

申し訳ないです。

ですが、このミスと、それを取り返すべく賭けに出た赤旗後のタイヤチョイス以外は

スピードも含めて全て、勝てる領域にありました。


我々の課題スピードを見せる事ができました。


レースは結果が全てなのは理解していますが、チームを良くする、強くするためにはそのプロセスも大切です。


結果は9位でしたが、関口雄飛が自信を取り戻せた、中山雄一が進む頂きを見出せた、大切な大切な富士大会だったと僕は思います。

二人は素晴らしい走りを魅せてくれて嬉しかったです。



今回のレースも様々な??や課題が見えました。

一つ一つ、しっかり分析して、答えを導き出し、次戦に挑みます。


TGR TEAM SARDをスーパーGTの頂点へ。


今回も応援、ありがとうございました。