KERTE 3
手術後6日目に初めて目を覚ましました。横にいたのは妹でした。「おにいちゃん、わかる?」の問いかけに目を開け、うなずきました。その後また、気を失いました。翌日、再び気がついた時は、ICUを出て一般病棟にいました。のどの管を取られた私が、そこにいた妻にかけた最初の言葉は「おう、よく来たな。」でした。それまでの記憶が全くない私は、どういう訳か自分が病院にいるという事実しか理解できませんでした。頭を触らないようになのか、手足をベッドに皮ベルトのような物で縛られていました。寝ている間、かなり暴れていたようです。この状態は意識が戻っても、睡眠中は変わりませんでした。この後1週間は、1日を看護師の言う通りにすることで手一杯で、あまりに素直な私を見て妻はかなりびっくりしたそうです。投薬量が変わってくると、だんだん自分が戻ってきます。変なヘルメットを被されてイヤな感じでした。戦争捕虜のようでした。本当の戦いはこれからです。