カタナは監視システムのモニタルームにいた。

日本中の監視カメラの映像がここに集められている。


カタナの本来の仕事はそれを利用して革命軍の兵士を殺すことだ。

それはテレビ画面の向こうに念力を働かせることが出来るカタナの能力だから可能なこと。


そしてその仕事の特典としてカタナを自殺に追い込んだ人間達を殺すことが許された。


「今日は俺の中学生の時の同級生、キミノリ・ルイ・タダシ・クリハラとその家族を殺す。」

カタナは明言する。


「そいつはなにをやったんだ?」

タカギは問う。


「俺の友達がそいつらにいじめられてるところを助けた。

で、そいつらはそれが気に入らなかったらしく、俺をトイレに連れ込んで殴る蹴るだよ。

あいつら、すごく楽しそうだったなー・・・・・・。」

カタナは他人事のように、そして懐かしそうに言った。


するとカタナはそいつらの資料を持ち出し、

「これが奴らの住所。周囲の監視カメラの映像をモニタに出そう。

カメラに映ったところを俺の能力で殺す。」

カタナは冷静だった。

「あいつらにとっては俺を殴るなんて遊びのようなもんだったから覚えてないだろうけどね。

妻も子供もいるみたいだから、それも殺しとこう。」


「・・・・・・。」

タカギとミナは複雑な感じだった。

「対象のうち一人がモニターAに映った。」


「家族も一緒だな。車に乗るか・・・・・・。今しかない。」

カタナは言って、画面に映る楽しそうな一家に意識を集中させた。



「自分がやったことを後悔しろ。お前達に幸せになる権利など無い。」




そしてカタナは時間をかけて他の対象とその家族・・・・・・女・子供も関係なく能力で殺した。