「ここのクレープおいしいでしょ?アヤメさん。」

このアヤメという女性が、カタナが想う女性だ。

「おいしいけど・・・食べてばっかだと太っちゃうよ。カタナさん。」

「あはは、でも脳には良いよ。ブドウ糖ってやつ。」

「あはは、なにそれ。」

というように何気ない会話がしばらく続いて・・・。


(カタナ!伏せて!)

彼女の声が聴こえた。そのとき・・・。


タタタタタタ!


自動小銃の弾がばら撒かれた。

「我々革命軍こそ絶対だ!勇ましき革命に栄光あれ!」

複数の男たちが、自動小銃を撃ちまくった。

「アヤメさん、こっちに!」

カタナはアヤメの頭を守りながらコンクリートの柱の影に隠れる。

「くそっ!」


パン!パン!


「師匠!?」

師匠が拳銃で男を撃った。

「警察だ!全員伏せろ!」

障害物を盾にしながら師匠が叫んだ。

パン!パン!


男たちの一人が倒れる。


「警察か!私服なんか怖くねーぞ!」


タタタタタタ!


すると師匠の姿が「ヒュッ!」と空気を切る音とともに消える。

そして、別の障害物を盾にした師匠がまた拳銃を撃つ。

一瞬で移動した・・・ように見えたが違う。

肉体を取り巻く空気抵抗を減らすことにより高速移動する。

それが師匠の能力だ。

一瞬で移動しながら様々な場所から攻撃すれば、複数から攻撃されてるように感じる。


パン!パン!


順調に男を殺していく師匠。

そしてカタナも能力を使う。ポケットから手鏡を出して、柱から隠れて鏡に映る男に能力を使った。

男の一人がズタズタに切り裂かれ血の噴水になる。


しかしその時・・・。


男のうちの一人の銃口が、小さな子供に向かった。

「!」

師匠もカタナも、反応が遅かった・・・そして・・・。


銃口の前に、師匠の姿が現れた。

男と師匠の銃弾は同時に発射され、お互いを貫いた。


「師匠!」

カタナは叫んだ。



そして、男を血の噴水に変えた。