カミノ・レアルは、夢のようにキレイ | ゲイ嫌いのいない街をさがして

カミノ・レアルは、夢のようにキレイ

タクシーに乗って向かったのは、今日の宿泊ホテルであるカミノ・レアル。
中世に建てられた修道院を改装して造られた由緒ある宿で、リッチピープルがオアハカに滞在する折りには、間違いなくここに泊まる。今回の僕の旅では、ここが唯一の高級ホテルである。


タクシーの窓から、初めてオアハカの町並みを見た。
石。とにかく、石。なにもかもが、石でできている(建物も石だし、道路も石畳)。
写真屋さんであろうと電気屋さんであろうと、ゲーセンであろうと石でできているのだ。

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石畳の町並みがキレイでした。

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ゲーセンまでもが石でできてて、不思議なカンジ。



切り出した石の肌をそのまま活かした建物もあるが、ペンキでカラフルに彩色された建物がほとんどで、街の中は色の洪水である(銀細工がオアハカの特産品なので、ところどころに銀で装飾された看板などがあって、キレイ)。

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カラフルな色使い。

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銀細工の看板がオシャレ。

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病院もカワイイ。

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歯医者もカワイイ。


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な、なにがあったのだ!


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お土産屋もフツーにこのぐらいカワイイ。

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ここは、なんでしょう。

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マシン・ジムでした。


カミノ・レアルは外観はそっけないが、一歩中にはいると噂に違わぬ厳かなホテルだった。
生まれてからいままで泊まったどのホテルよりも、リッチピープルらしき人が多い。下町育ちのガラッパチであるワタクシは、緊張しないわけにはいかなかった。

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いままで泊まってきたホテルはラグジュアリー・ホテルといってもヒルトンだとかシェラトンだとか、客室700以上の大部屋ホテルには変わりなかったし、泊まっている人もTシャツを着てカメラをぶら下げているようなフツーの人たちだった(本当の金持ちは大部屋ホテルには泊まらないのだ)。
でも、このホテルの宿泊客たち(ほとんど白人)は、誰も短パンなんてはいていないし、女の人は綺麗なゴールドやジュエリーを上品に身につけていて爪がきれい。男もちゃんと、ドレスシャツを着ていた。装飾華美なカンジではなく、シンプル&エレガント。スノッブなのともちょっと違った、ディグニファイなカンジ。


リッチなホテルでは育ちがバレるものだと聞いていたが、本当にその通りだった。
初めてお城に奉公に上がったオハシタ女中のように、あっちをキョロキョロ、こっちをキョロキョロするワタクシ。敷地内のあちこちを小走りに回っては、「うひゃー、キレイ!なに、あのパテオ!セレブな人たちが『すてきなパーティー』開きそうじゃん!ありゃー、調度品もレストランも美しいッ!ここはなんだろ、ぎゃあッ、スタッフルームだったーッ!」と、ひとりコーフンしてセレブな方々に怪訝な顔をされる始末(面目ない、まさに日本の恥)。

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ステキなパーティはやっぱ開かれてました。

カミノ・レアルの客室は、夢のようにキレイだった。
いままで多く泊まってきたアメリカ・スタイルのホテルでは、あり得ないような色づかい。これだけビビッドな色を使っているのに、不思議と落ち着くのだ。白い土で塗られた壁も、マホガニーの厚い木材の床や天井も、窓から見える石の噴水も、なにもかもが美しく優しい。旅の疲れも、日々の穢れも、こすっからく移ろってきた人生の履歴もなにもかも消えて、「美しい人」として生まれ変われそう(誰か、目を覚まさせて)。

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鮮やかなオレンジ色の寝心地の良さそうなベッドで一眠りしたいものだが、日程はタイトなので、そんなヒマはない(そこがセレブな人々と違うところである)。部屋中にあるコンセントにブスブスと変圧器のプラグを差し込んで(器材類の充電のため)、小走りに部屋を出る。