梁思成のこの『仏像の歴史』は清華大学芸術博物館の売店で買った。この本を目にして聞き覚えのある書名だと思ったが、装丁に見覚えはなかった。

 家でいざ読もうと思って本の扉を開いてから、最近読んだ本であることが分かった。書棚で探してみると同じ出版社の違う装丁の本が見つかった。豊富な写真と明快な解説で、中国の仏像の発展の歴史と鑑賞方法を教えてくれた本だ。新しく買ったこの本でもう一度勉強するつもりで読み始めた。

 ぼくは北魏や北斉の時代の仏像が好きなのだが、その理由がよりよく分かったような気がした。北魏の仏像の素朴さ、北斉の仏像の顔に表れた深い内面性に魅かれるのだ。

 解説されている仏像について写真で確かめながら毎日少しずつ楽しく読んだ。

 梁思成という人は中国の建築学や都市計画に大きな貢献があった人らしいが、機会があればその方面の彼の本も読んでみたい。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

佛像的历史(仏像の歴史)』梁思成 著

 中国青年出版社 20191月北京第6次印刷