北京という都市の建設、構成には易の考え方が反映されているのだという。朱祖希の『営国匠意―古都北京的規画建設及其文化淵源』を読みながら、北京城について知るには『周易』について多少なりとも知る必要があると思い、会社の書棚にあった岩波文庫の『易経』をアパートに持って帰り読んでみた。
ぼくは占いの類にまったく興味がなく、四書五経のなかでも一番縁遠い気がしていた『易経』を結果的に読むことになった。
北京という街について、これから折に触れて少し考える場合に、易の考え方を多少なりともかじっていたら、あるいは役に立つことがあるのかも知れない。また中国思想というものについて考える場合、易のロジックについては知っておく必要があるのだろうな、と思って読み始めた。
しかし読んでみるとやたら難しくて、字面を追うだけになってしまい、とても読書とは言えないものになってしまった。易の何たるかがちっとも分からなかった。
そんなわけで、まったく無意味な行為だったのだが、ともかく目を通したということ記録しておくためにこれを記す。
『易経(上)』2010年6月15日 第54刷発行
『易経(下)』2011年2月25日 第55刷発行
岩波文庫 高田真治 後藤基巳 訳