夜、ちょっと時間が空いたので、『モリのいる場所』という映画をネットで観た。楽しかった。

 画家、熊谷守一の晩年をユーモラスに描いた映画で、沖田修一という人が監督し、脚本も書いた映画。

ユーモアにも深い味わいのもの、軽い感じのものといろいろな種類があるけれど、この映画のユーモアは軽くて罪のないもので、気持ちを休めるのには好都合だった。

 映画を観た後、ウィキペディアで熊谷守一についてちょっとチェックしてみた。映画の中でと同様、晩年の二十年以上、狭い自宅の庭から出たことがなかったとのこと。なぜ出かけなかったのかは知らないが、それも一つの生き方だなと思った。狭いといっても映画の中の庭はかなり広い。

 それにしても熊谷の妻役の樹木希林はうまいな。観ていていつもうれしくなってしまう。

 

2018年 沖田修一監督・脚本