日曜日の午後12時。
私は留守だった。yobiがうちにいた。
健康診断をした獣医に連れていった。
とりあえず痙攣をおさえる注射をしてもらった。
はっきりとした原因はわからない。
それは、そうだ。
かぼちゃがうちに来てから、まだ一週間。
その前、どんな暮らしをしてたか、まるでわからない。
生粋の野良だったのか、飼い猫だったのが捨てられたのか。
もしくは、はぐれ猫なのか。
ただ、おなかの中には、虫がいて、
身体にはのみがいたから、
きっと外にいた期間は、ある程度長いんじゃないだろうか。
担当獣医さんは、とても落ち着いた人だったそう。
(後から私も会ったが、yobiのいうとおりだった)
「この人にまかせれば、大丈夫だと思った」とyobi。
痙攣の時にもらしてしまって、おしっこまみれになったかぼちゃに
「ハンサムさんが台無しだねぇ」といって、
優しくカオを拭いてくれた、と聞き、泣いてしまった。
看護婦さんも明るくかわいらしい人で、
「まあ、かぼちゃちゃんって、とってもいい名前ねえ。」
と、ほめてくれたと聞き、なんだか、また、泣けた。
私が夕方帰宅してからも、かぼちゃは依然調子が悪く、
何度も痙攣を繰り返していたから、
獣医でのそんな平和でフツーの会話が、遠い夢物語のような気がした。
そう、日曜日は何度も痙攣を繰り返した。
四肢を硬直させ、瞳孔を開き、バタバタと激しく身体をバウンドする様子は、
本当に恐ろしくて、心臓を冷たい手でつかまれるようだった。
こんなにひどい状態から、
今までのように、ご飯を食べたり、眠ったり、毛づくろいしたりできるように
なるわけがない、と、思った。
痙攣の後は、何も見てないかのようなうつろな目で、
部屋中を徘徊した。
壁にあたって初めて壁に気づき、方向を変える。
外に出たいのか、ベランダの窓の前でぼんやりと暗闇をみていた。
「猫は隠れて死ぬ。弱っているところを見せない」というハナシが
頭をかすめる。
まるで、私たちから隠れようとしているように見えて、怖くなる。
まるで、死に場所を探しているようで、怖くなる。
外の世界から連れてきてしまったことが、正しかったのか、わからなくなる。
かぼちゃ、ごめんね。
そう思いながら、
頭を家具にぶつけたりしないように痙攣するかぼちゃの身体を抱きながら、
月曜日の朝になった。
私は運よく仕事が休みだった。
朝一で、再び獣医に向かう。
