モノクロの世界 | 写真家 馬渕久美子blog

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写真家馬渕久美子が写真で語る

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偏屈なわたくしが
敬愛する

数少ない


写真家
M・ハスイ


数々の表現者や


長年住んだ
LONDON

を撮影し有名な写真家。



高校生の時
彼の本を図書館で見て

写真家になりたいと
思ったのです


馬鹿みたいですが
ハスイさんになりたいと 思った


モノクロ作品の多い方ですが

モノクロは安易に暗いと
いうものではない


黒はより親密に密着し
白は凛と満ちています

この人の作品を見て

よい写真が撮りたくば
被写体を愛せ
と言われた気がしたので

守っています。


でも道のりは険しくて
長年難儀する事になる。


詳しく言ってもアレですが

大切な方が天国に突然
旅行されたのだ


淡く『いずれ撮影できれば』と馴れない一眼レフを手に入れたばかりの事であります


といっても
もう13年も前の事なので
よく覚えていませんが


『はやく過去になりますように』

と泣きながら手をあわせていたのが昨日のようです


いずれ
消える


と、わたくしは言うのですが


決して刹那主義では
ありません。



いずれ消えるのなら

なおのこと


今を愛せよ
という強烈な意思があります


正直になるのは今しかない


というほとんど脅迫に近いものは常にありますので


本当に興味があるのは

撮影の最中だけかもしれません


芸術とは現在との格闘でありますから


ある意味健全です

だから
実を言うと
過去の写真にあまり興味がない


いつも終われば
目の前にいる

生きた世界に意識がいきます


写真は未練と過去の
残骸だから


どれも
ちょっと切ないですよね

写真は悲哀だな~