宝塚から西宮北口へと歩く
年末は4日間、大阪に滞在していた。
12月29日の午後、阪急今津線沿いを宝塚から西宮北口まで歩いてみた。
終点の宝塚駅へ着く。
ここは、宝塚歌劇発祥の地。
今回、歩いたコース。
改札口を出て、歩きはじめる。
宝塚は、大阪平野の西北端。
六甲と箕面の山々が町の近くまで迫り、武庫川を挟んで、駅の反対側には温泉街もある。
武庫川を越える今津線の電車。
鉄橋を渡るとすぐ、宝塚南口駅がある。
この路線は、映画「阪急電車」の舞台になったところ。
宝塚駅から少し歩くと、宝塚大劇場がある。
再開発された駅周辺は、駅、劇場、近隣のマンションの屋根は臙脂色、壁はベージュに統一され、景観が考えられている。
武庫川を越え、宝塚駅方向の風景。
時間は16時過ぎ、天候は快晴。
この町は山が迫っているので、低い土地は太陽の隠れるのが早い。
山々が建物に影となって姿を残し、グラデーションを形成する。
晴れた冬の宝塚は、光と影に造られた風景の見ることができる町。
六甲山系の向こうに消えた太陽が、地平線からも消える時間が近づいてきた。
まもなく、夕方の5時。年末の日没は早い。
逆瀬川と小林の間から、西の空を眺める。
空の色も刻々と変化してゆく。
すっかりと暗くなった山麓沿いの住宅地を電車が駆け抜けてゆく。
小林と仁川の間。
仁川駅のそば、今津線の線路をクロスするように仁川が流れる。
河川に沿った両側を、山麓にかけて住宅が並ぶ。
甲東園、門戸厄神を越える。
時間は、夕方の6時を回っている。
線路沿いの道を歩く。
この道、等間隔に松の木が植えられている。
向こうに見える灯りは西宮北口の町。
6時半すぎ、西宮北口駅に着く。
ここは、阪急神戸線の乗換駅。
かつて駅のそばに西宮球場があった。
現在、跡地は阪急百貨店をはじめとする商業施設になっている。
歩いてきた行程を、今津線の電車に乗って戻る。
ふたたび、宝塚駅へ。
翌日、12月30日の晩、横浜に戻る。
帰りがけ、関西でこそ味わえるものを考えてみた。
梅田の地下街で、きつねうどん。
こしの少ないやわらかめの麺、薄口醤油のだし、たっぷりとだしを含んだ肉厚の油揚げ。
お世話になった方々へ。
昨年は、大変、お世話になりました。
本年もよろしくお願いいたします。