20代の時、たまたま手にした森神父様の本からするすると洗礼を受けました。それまでは浅い教養としてのカトリック(あるいはキリスト教)の知識しかなかったです。ことばの一つ一つが身体の細胞に沁み込んでいった感覚を覚えています。カトリックになって人生の深みみたいなものを時折感じますし、ヨーロッパの建築物や絵画を見た時に「カトリックになって良かった」としみじみ感じます。また我が家は夫婦で同じ信仰を持つというおそらくは大変な僥倖にも恵まれています。そのうちお目にかかろうと思いながらこの訃報に接しました。安らかな眠りを祈るとともに、こんなとりえもないし、怠惰な私でも良きサマリア人になりたいと改めて小さく決意しています。