北海道旭川のモザイクタイル作家/講師

中村あきこです。


むかーし観たことはありましたが

細部は忘れているし

メリル・ストリープ好きとしては

やはりもう一度観ておこうと思い立ち。

昨日はこちらを。


クレイマー、クレイマー



前回見たときは、20代前半?かな?
まだ結婚もしていないし、自分が子供を持つなんて想像すらしていなかった時。

ダスティンホフマンと子供の
ほっこりシーンばかり印象に残って
この映画の本質なんて全くわかっていなかった。

今見ると、辛い。非常に辛い。
途中から涙が止まらない。
一見、「頑張るダスティンお父さん。息子を奪われるなんてかわいそう。がんばれー」
に見えるかもしれませんが
子育てに奮闘している母が観ると、視点は全く変わります。

メリル・ストリープ演じるお母さんのしんどさ、葛藤、夫への感情などなど
痛いほどわかります。
愛する息子を置いてまでも
そうすることしかできなかったお母さん。
自分の限界だったのだと思う。
ワンオペ子育ては限界を超える日々ですから。。

息子がわがままを通そうとして
泣きわめくシーンや
それでも頑張って納得して受け入れていく健気さ、どれも見ていて辛すぎました。
大人に事情は色々あるけれど
それに振り回される子供の感情は
かわいそうでしかない。。
子供は順応するとは言うけれど
やはりかわいそうです。

法廷シーンもまた辛い。
もと夫婦はお互いを憎しみ合っているわけではないのに、息子をとるために
戦わなくてはならない、傷つけ合わなければならない。辛い。。。

結末がどうなるのが正解かはわからないけれど、最後にお母さんがとった判断。
どんなに自分が辛くても、息子を最優先に考えてのことだと思います。これもまた愛ゆえ。お父さんも、お母さんも、ただただ息子を愛していた。それのみです。
それが痛いほどよくわかって、息子の気持ちを思うと「この夫婦、もっと早い段階でなんとかならなかったのかなあーー」って
残念でしかたない、そんな私の感想でしたショボーン

それにしても、前回見た時はメリル・ストリープの存在をあまり知らなかったのですが、いま観ると彼女の演技にただただ感銘を受けてしまう。
若い頃から本当に素晴らしい俳優さんだったんだなあ。

やはり名作でした。