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【グリーゼの秘密1】
グリーゼ581を周る惑星が発見された。
表面温度と重力を見積もると、地球よりちょっと軽いものの、
ほぼ似たようなハビタブルゾーンを持っているようだ。
ハビタブルゾーンというのは、生物が生存可能な生活圏という意味だ。
早速、世界中の電波望遠鏡が惑星の方向に向けられた。
人類程度の文明の発達があれば、当然、電波を使用しているだろう。
電波工学の進歩によっては、その変調方式と使用する周波数帯は変化していく。
一番、原初的なものは、火花放電を利用したパルス列の送受信だ。
つまりモールス信号のようなオンオフのパルス列によって意味のある内容を送る。
お互いにある長さのパルス列に意味を持たせたテーブルを持っていれば
通信が可能だ。
これは、あらゆる周波数成分を含むためそれを検知するのは、比較的容易だ。
科学者たちは、400基ものの電波望遠鏡を、グリーゼの惑星αに向けた。
そして、注意深くその電波に耳を澄ませた。
当初から困難さは指摘されていたが、案の定、
数ヶ月にもわたり意味のありそうな信号は検知できなかった。
「あまりにも出力が小さいのだろう。」
D博士は、嘆息した。
「なにか、いい方法はないものか。」
そして、彼はひとつの方法を思い付いた。
こちらから、グリーゼαに向けてレーザーで信号を送る。
もちろんそのパルスの長さは、ある意味を持ったものとする。
もし知的生物が存在してそれを受信したとき、なにかしらの返事をしてくれるだろう。
問題は、その距離だった。
グリーゼαまでは、20光年ある。
つまりレーザーが届くまでに20年、返事が返ってくるまでにまた20年かかるというわけだ。
D博士は、現在36歳、40年経ったら、76歳になる。
彼は、全世界にSNSで発信した。
「知的生命体の存在可能性があるグリーゼαにレーザー信号を送りました。
40年後は、わたしは現役の研究者ではないでしょう。
どうか受信をお願いします。」
彼のもとには、各国から返信が相次いだ。
いずれも了解したという内容である。
彼は、世界中に感謝の言葉を送り、
すこしずつ内容を変えながら信号を送り続けた。
(続く)
【2016年8月記】
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