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【グリーゼの秘密4】

D博士は、世界中にメッセージを送った。

『もしかしたら、漢字のように表意文字かもしれません。』

そしてさらに36時間が過ぎた。

あるPCが、驚くべき結果を見つけ出した。


報告したのは、日本の九州地方に住むとある高校生だった。

彼、入江 範人(いりえはんと)は、歴史と数学が好きな、

どちらかというと図書館に入り浸っているような

物静かな少年だった。

範人は、D博士のいうように表意文字だと仮定して、

縦n個、横m個の四角い枠を作って、

その中に計測されたデータを順に組み込んで意味のある図形が現れるか、

注意深く観察した。

最初は、16×16とか、24×24とか、誰でも考えられるようなものから始めた。

でも、ランダムなものしか現れない。

そこで、プログラムを作ってみた。

素数×素数という四角い枠を作って、そこにデータ列を落とし込む。

もちろん、手作業では大変だ。

そこで順に素数階段のテーブルを参照して、その四角い枠を大きくしていった。

例えば、3×7、3×11、3×13・・・というように。

彼の持っているPCは、どちらかというと旧式だったが、

このような計算は、1秒間に千回ぐらいはできた。

それから、出来上がった図形を評価するプログラムも併せて作った。

その図形がこれまで人類が見たことがある図形にすこしでも似ているかを

評価するプログラムだ。

そう、つまりはディープラーニングである。

このプログラムは、昨年すでにメソッドとして使えるように公開されていたものを

利用した。



しばらくたってからPCが、綺麗な女性の声でしゃべった。

『コレハ、イミガ、アルカモ、シレマセン。』

PCが示したのは、縦に23531、横に268643 という枠を作って

データを埋めた時のことだ。

特徴のある図形が現れた。

彼は、一目で理解した。

『これは、魏志倭人伝に書かれている邪馬台国と

それに至るまでの周辺国の位置を示している。』

魏志倭人伝とは、中国の歴史書『三国志』中の

「魏書」第30巻烏丸鮮卑東夷伝倭人条に書かれている文言のことだ。

三世紀ごろの日本国の状況をつぶさに書いている、2000文字余りの異国の紹介だ。

そこには、中国から朝鮮半島を通って、壱岐対馬を経由し九州に渡り、

邪馬台国に至る道程と

その国に住む人々の習俗について記されている。

歴史好きで特に古代史に詳しいことが役に立った。

ディープラーニングに使った絵の一部は、

古代史の解説書に載っていたものも使っていたからである。

彼は、すぐにD博士に一報を送った。

(続く)

【2016年8月記】






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