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【グリーゼの秘密6 館山へ】
入江 範人(いりえはんと)は、歴史と数学が好きなちょっとおとなしめの
高校生だ。
彼の発見が世界的なニュースになってからクラスメートの見る目が違ってきた。
なんとなく好意的な感情が増えたようにかれは感じた。
そんなとき、D博士からメールが届いた。
「範人君、キミの解析結果で人類はひとつの扉を開いたようだ。
もしよければ、僕の研究室に来てみないか。
これからの地球サイドの方針を決定する資料をつくるために。」
範人は、驚いた。
世界的に高名なD博士からの招聘だ。
早速、親友の南方 健(みなかたけん)に相談した。
「そりゃあ、すぐに行くべきだよ。勉強よりずっとエキサイティングだ。」
「わかった。じゃあ行ってくるよ。」
9月で新学期が始業したばかりだったが、先生に相談したところ、二つ返事で
許可をもらうことができた。
校長も後押ししていたからである。
D博士の研究所は、千葉県の館山市にあった。
9月上旬は、まだまだ暑い。
東北新幹線で東京に降り立ったところを、所員の川村という研究員に拾ってもらい、
川崎からアクアラインを通って館山まで連れてきてもらったのである。
館山インターを降りて5分ほどの場所だった。
D博士の研究所は、以前廃校になった小学校を使っていた。
館山市との協定で研究成果の一部を寄贈するということで
無償で使わせてもらっているという。
クルマを降りたところでD博士が微笑みながら歩いてきた。
年齢は、50代だろうか。
鬢のあたりにちょっと白いものがのぞいている。
「やあ、よくきてくれた。歓迎するよ!」
「こちらこそよろしくお願いします。」
D博士は、土橋 源五郎というのが、本名だ。
でも自分の著作の中でD博士と自称したためそれが通り名となっている。
江戸時代に30万石をいただいた佐笹藩の家老職の末裔らしい。
D博士の成果は、大変なものだった。
デジタル録音システムの開発と普及、スーパーワークステーションの開発、
愛玩ロボットだいぶの発明、
そして世界をあっと言わせたのが、右脳と左脳の通信システムの解明とテレパシーの発見。
シリウスという世界的な電気メーカーを退職してからは、自分の研究所を構えていた。
そして現在の研究の中心課題が外宇宙の知的生命体の探査である。
「じつはね。まだ公表してないデータがあるんだ。
キミも一緒に考えてくれないか。」
範人は、目を輝かせた。
(続く)
【2016年9月記】
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