3・悲壮感という伝染病 | 東京砂漠のゴジラちゃん

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その後、月に2回が週1回のペースになり、ゴジラはヤゴと夕食をともにする。

毎晩、味もそっけもないコンビニのお弁当を、ひとり寂しく食べるヤゴに同情した。その分、テレクラのさくらという大切な収入源は減るが、ゴジラちゃんにはそっちの方が大事だった。





ヤゴとの夕食の後は毎回終電ギリギリで帰り、体はなぜかヘトヘトだった。話題もなく、話しててちっとも楽しくないヤゴとの時間は、ゴジラちゃんのお笑い劇場と化していたからだ。

ヤゴに何とか元気になって、妻の看病を頑張ってほしい、その気持ちが強すぎた。ヤゴは始終笑いこけてくれたしな。





ヤゴ……チミはどうみても女にもてるとは思えない。こう言っちゃなんだが、最ももてない部類だろう。いや、もてないどころか、目の端にすら入れてもらえないのかもしれない……。でも、こうして今、ゴジラちゃんがチミを目のまん真ん中にいれているではないか! 少々きついぞ、オヌシ……。




ヤゴ……、ましてチミは、トンボになって空を悠々と飛ぶこともできない。しかし、たくさんの卵の中、ふ化ができ、弱肉強食の中、襲ってくる外敵から何とか逃れ、立派にヤゴとして、いま生きているではないか!





ヤゴ……、ヤゴ……、ヤゴ……、ああ~、もう嘘はつけない! 





ヤゴ! なぜにチミは、そう悲壮感でいっぱいなのだ!



そう、ヤゴは伝染病のように悲壮感をばらまいていた。そこにヤゴがいるだけで、なぜか同情してしまう。なぜだ! その原因はなんなんだ!




ってなわけで、数ヶ月こんなことをやってたわけだ。で、ある日の夕刻……。場所はとある喫茶店で、それは起きた。




(つづく)