ゴジラちゃんって、すっごくおっちょこちょいなんだよ~。
社会人になるまでは、しょっちゅう転んでた (足が少々長めもある)
でも23歳の時、お腹に赤ちゃんができてからは転ばなくなった (母 凄し!)
あれは28歳の冬……。
時刻は夕方の5時を回ったところ。
復縁をまじかに控えた彼とゴジラちゃんと娘の三人で、彼のラウンドクルーザーに乗っていた。
ゴジラちゃんは23歳で結婚し、27歳で離婚し 29歳で復縁したのじゃ! 復縁だから、同じ人と二度結婚したということじゃな。(なんの キャラ?)
渋谷のパルコ前の坂を下っている時、ハーゲンダッツでアイスをしこたま食べてた三人は、喉がひどく渇いてた。
彼 「喫茶店入るの、面倒だな・・・・・」
ゴジラちゃん 「うん」
渋滞で車が止まった
彼 「おっ、自動販売機あるよ、ゴジラ! なんか買ってきてよ」
ゴジラちゃん 「いま?」
彼 「大丈夫だよ まだ動かないから」
見ると、信号は赤だった。
ゴジラちゃん 「わかった!」 (なぜか 張り切っている)
≪注釈≫
波風たたぬ平凡な毎日で、信号が変わる前に、車が動き出す前に、飲み物を買って車に戻るというサバイバルに、ゴジラちゃんは燃えるのです。
…… スタコラサッサッ スタコラサッサ ……
小銭を握りしめたゴジラちゃん、自動販売機を見つめてる。
ウーロン茶のボタンを二回押した。 両手で抱え車に戻る。
四駆は車内に入るときが大変だ。 ヨッコラセ!
ブーブーブーブブブーッ!
後ろの車から、クラクションを鳴らされた!
おっとぅ! 早くしろってか? 信号が変わったのか? ゴジラちゃん、焦って乗りこむ。
バタンッ!
ブーブーブブブーッ!
な、なによ! もう入ったじゃないのさ!
ブーブーブーブーブブブブーッ!
ゴジラちゃん 「うっるさいわね~! なんなのよぉ! いったい!」
「なんだよ~ なんだよ~」 となりで彼が、心細げな声を出してる。
もう! 彼が困ってるじゃないのさ! とゴジラちゃん鼻息荒く、正義の味方の炎に火がついた!
サバッと、車の扉を開けたゴジラちゃん、上半身を思いっきり車の外に出し、後ろの車をすさまじい形相で睨みつける。
すると、それまで鳴り続けてたクラクションが、いきなり鳴りやんだ。
ヒヒヒ……、ビビりやがったな……、オヌシ! アタイを誰だと思ってやがる!
なめたらいかんぜよぉ~!
ゴジラちゃんは満足そうな笑みをひとつやり、扉を閉めた。 バタンッ!
ブブッブブブッー!! ブブブーブーッ!!!
な、ななによ! またぁ? ゴジラちゃん、もう我慢できない。
戦闘態勢に入るつもりか、背負っていたキャディバッグを ダンッ!と肩から下ろし、大声で怒鳴った。
「ったくもう! なんなのよぉ! ふさけんじゃないよ! ぶっとばす! ねえ? アナタ~ン!」
運転席の彼を見た!
だ、だれ?
こ、この人……し、知らない…………。
ゴジラちゃんの、生まれて初めて見る人だった。
美味しそうに太った おにぎり みたいな顔のオトコ……。
おにぎりマン 「なんだよォ~、なんだよォ~」
おにぎりの目が……、目が涙目だ……。
「ま、ま、まちがったぁ~!!!」
そう叫んだゴジラちゃん、 謝罪の言葉も忘れ、車から一目散に飛び出したのであ~る。
ナムアミダァ~ ナウアミダァ~
ゴジラちゃんの乗るはずだった車、それはクラクションを鳴らし続けた後ろの車。そう、もとダンナ、彼の車だった。
慌てて乗り込んだゴジラちゃんを、復縁を控えた彼と天使のような6歳の娘が迎えてくれた。
彼 「いつか……やると思ってたよ……
」 疲れ切った声……。
娘 「ママのおともだち?
」 天使の笑顔。
ゴジラちゃん 「う、うん……
」
ゴジラちゃん……張り切った時が心配だ。
この記憶をきっと共有してる、おにぎりマン と ゴジラちゃん 。
世界はひとつ 人類 皆兄弟! なり。