朝起きたら 隣の美代ちゃんの布団はカラだった。
窓を見ると カーテンの隙間から朝日が差し込んで ゆらゆらとそこだけ海の中みたいだった。
「お~、もったいない、もったいない、早く起きようっと」
ゴジラちゃんは体に勢いをつけて 起き上った。
さぁ~と カーテンを開ける。
窓の外はゴジラちゃんが想像していたよりも ずっとずっと緑だった。
ぞっとするほど 緑一色だった・・・・・・。
「・・・・・・」
窓ガラスに 緑のツタがべったりと張り付いている。
2メートル以上に成長した雑草が窓に・・・・・・いや、庭中を占領していたのだ。
「おはよ!」
振り返ると 昨日は宇宙人だった美代ちゃんが、農家のおばさんに変身し 突っ立っていた。
大きなツバの、首の後ろにもツバがある 青い小花の柄のついた帽子をかぶり、えんじのタータンチェックのかっぽう着に、手には軍手をはめている。
そして、なぜか 片手にクワを握りしめていた。
「なんで?」 ゴジラちゃんは おはよ と言わず そう小さく呟いた。
美代ちゃんが クワをもう一本後ろに隠しているのが見えたからだ。
「仕様がないのよ!だって、誰もやらないんだもん」 と美代ちゃん。
「や、やだよぉ~」 とゴジラちゃん。
「だって、ゴジラちゃん、緑が見たいって言ってたじゃん!」
な、なんと、無茶苦茶なことを!と思ったが、その後30分、ゴジラちゃんは美代ちゃんに説得され お揃いの格好で庭の草刈りに駆り出された。
つづく・・・・・・。