大きく広げてくれた両手に

飛び込むことができなかった

優しく差し出してくれた左手に

触れることができなかった


あの夜

私は何に怯えていたんだろう

あなたの笑顔に

苦しくなって

何かに溺れてしまうような

何かが壊れてしまうような

  私はいつまでこんなことを続けるんだろう

  また誰かを傷つけるだけなのに

きっと そんな気がしたんだ



私の名前を呼んで

笑ってくれるあなたに

全てを見透かされそうだった



そんな

寒くて透き通る夜だった