私の実家は、千葉の茂原の小さな隣町。

田んぼ、畑が目の前に広がり、四方を山に囲まれた静かなところ。


昔はこの田舎に、何も刺激を感じず、都会に出たい一心でした。

ところが、今は、逆にとても心癒されるホッとするオアシス。



父は会社経営。

母は、2年前の定年まで、バリバリの銀行勤務。


幼少期、私と弟は祖母に育てられた。

遅くまで残業していた母。

母の顔を見ないで、寝たことも何度もあった!

キャリアウーマンらしく、勝気で、負けず嫌いな母。

厳格な母。



どうだろう・・・母との関係は・・・

学生時代まで、母とは距離があった気がする。

全日空に入っても、弱音を、はいてもいつも叱咤激励されていた私。

今、考えれば、そんな母だから、今の私が存在するんだと感謝している。

母に負けないほど、勝気であり負けず嫌いな娘なんだと思う。

母と娘はライバルになりやすいとはよく言ったものだ。


そんな母との距離、結婚、出産を機に一気に縮まった気がする。

母なる偉大さが分かった。

どこの親子も同じだと思うが・・・


要は、立場が同じになったから。


でも、母にとっては、いつまでも私は子供。

一週間に数度、電話がくる・・・

しかし、先日、そんな、母が掛けてきた電話は、夜11時を回っていた。


「どうしたの?こんなに遅く・・・!」


電話の向こうで母は泣いていた。(内容、省略)


母が見せた初めての弱さ。


ある意味、老いを感じた。

見た目の老いではなく、気持ちの老い。


母も、弱くなったなぁ・・・・


「もう、お母さん、頑張らなくてもいいよ!

疲れたよね・・・そうだよね、そうだよね。」と声を掛けた。







昨日、千葉で仕事があったので、実家に寄った。

ほんの、3時間の滞在。


そんな母との時間・・・

栗ご飯を一緒に作った。


お米、栗、人参。

全て、自給自足。だって田舎ですもの!


TOKUKOは、料理は好きではあるが、得意ではない。

正直、食べる方がもっと好き。


栗ご飯、まずは、栗の皮むきが面倒である。

本当に手間が掛かる作業。手間に愛情がたくされてる分、美味しいと感じるのであろうか?


そんな皮むきの時間、母とのたわいもない、会話。

心が温かくなった。


母は、やっぱり母。

帰るべき、私の存在。


母船。

母国。

よくいったもの・・・そう、母がつく字は、全て、帰るべきところだから。



母と作った栗ご飯、一生忘れない。