ロシアの技術力か? | JTT海外展開のブログ

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JTTは鉄鋼製品や機械を輸出する商社です。また海外進出する企業を支援する事業も行っています。社長の相田和宏は25年以上にわたり、中国、ベトナム、韓国、インド、ミャンマー等の企業と人と関わってきました。その異文化交流のエピソードや苦労話や最新情報をお伝えします。

ロシアがやってくれました。インドネシアで悲惨な航空機事故を起こした。


戦闘機製造メーカーの「スホイ」が、民間航空機に参入して製造した「スホイ・スーパージェット100」が墜落した。全員死亡。

インドネシアへの売り込みのため、購入予定のお客様とマスコミの記者を乗せたまま落ちて、全員が死亡した。

売り込みのためのデモ飛行で落ちるとは・・・・これで世界中で購入する会社がなくなる。


ロシアの宇宙航空技術は、ソ連時代の遺産であり、この産業もソ連崩壊後、悲惨な状況であると聞いている。

ロシアの製造業の工場は、ここ20年ほとんど設備投資されていない。自動車も家電も骨董品のような機械で作られている。この問題が影響していると推測している。

最近、ロシアの自動車メーカーを買収したルノー・日産は、英断というより、暴挙と考えている。


ロシアは原油や天然ガスの値上がりで、エネルギー産業だけ良くなり、政府の国庫も潤っている。しかし、このマネーが製造業には回ってこない。儲けたお金は、政治家や官僚の懐に入る。インフラにも回っていない。

お陰で、地道な改善を必要とする製造現場は荒廃しきっている。


そもそも軍事技術と民間技術は、その製造哲学が違う。設計思想も異なる。

コストを考えず、人を効率よく殺す兵器と、安全性と運行コストを重視する民間機では、設計が全く異なるものである。軍事技術の民間転用で発展した輸送機や電信技術も多いが、旅客機は輸送機でない。

日本が購入しようとしている米F35も、異常に価格が高い。軍隊にコスト意識がないように、戦闘機もコストを考えない。


三菱重工はかつては戦闘機を作り、現在は民間航空機(MRJ)を作っているが、これも大幅に生産計画が遅れている。民間航空機(短・中距離)は製造が非常に難しい。

エアバスやボーイングでさえ、新機種の開発には十数年年かかり、また商業生産時にも、大きく遅れる。ボーイング787やエアバスA380は大幅に遅れて、昨年からやっと納品ができるようになった。

この製造できまでの資金負担をできる会社だけが生き残れる。現在ではこの2社以外はない。


旅客機は自社技術でなく、取引先を含めた重層なネットワーク構造の開発体制が必要になる。ボーイングの部品は日本企業がその多くを製造している。


しかし、戦闘機は軍事機密もあるため、共同開発には国同士の軍事協定ももあり限界がある。つまり、極秘の技術情報のため、秘密主義になっている。ただ最近は高度の技術と開発費が高額のため、数カ国で開発を行うものも出てきている。

オープンマインドの民間航空と、ごく少数に人しかかかわれない兵器製造が、ひとつの会社で同時に行われることは不可能である。


民間航空会社は小型を含めると、数十社あるが、うまくいっているとこはほとんどない。日本ではホンダも生産している。だが規模が小さい。これはプライベートジェットのレベルである。


シンガポール航空も赤字になり、苦境に陥っている。世界の航空会社で好調な会社はない。航空会社自体がつぶれそうなところばかりなので、売込みをするメーカーも大変である。


私も小型プロペラ機(25人程度)は日本(旭川ー函館)とベトナムで乗ったことがあるが、大きく揺れるので、とても怖い。またプロペラでないジェットエンジンの小型にも乗ったが非常に怖い。小さいと揺れや衝撃を受けやすいためである。


欧州域内の移動でも100人以下の飛行機に乗った。飛行機はある程度の大きさがないと、気圧や風の影響を受けやすいので、運転がとても難しいことが分かる。


ロシアの技術は陳腐化している。今回の事件でよく分かった。

ロシアに進出する企業は、製造現場をよく見ないとならない。

アジアの新興国よりひどい骨董品が工場に並んでいる。まともなものができるとは到底思えない。