「僕は、出版社に勤めてる。世間には、あまり知られていない小さな出版社だけどね。歴史関係の本を上梓してて、第二次世界大戦、南京事件、慰安婦問題の事実について、取り扱う事が多い。人手が少ないから忙しいし、給料も安いけど、この国のためになってると思えるから、頑張れるし充実はしてる」

「すみません。僕が、もっと歴史や政治に強ければ、ぜひ買って読みますと言えるんですが・・・」

「仕方ないよ。まだ、君は十代だろう?若い時は、自分の事しか考えないもんさ。でも一応、人生の先輩として言っておくと、年を重ねるにつれて、歴史や政治の知識を、身につけていった方がいい。それが、他人の事を考える事に、繫がっていくと思うよ」