「あぁ、いいけど、どうした?」

 彼女は、薬師寺さんを連れて、ヘリから離れた。そして、何か話し始めた。

「この期に及んで、二人は何を話しているんだ?」

「さぁ、僕にも正直分かりません。素直に、喜べばいい」

 三分ほど話し合った二人が、僕たちの所へ戻って来た。

「彼女は、明日でいいと。竹田さんと、もう少し喋りたいと」

「それじゃあ、君が先に乗るんだな?」

 軍人は、そう言いながら薬師寺さんの方を指差した。

「彼を先に。私は、明日でいいです」