新世界・小説版(9) その日の夜、僕たちは、スクランブル交差点の前に陣取る事にした。 近くに、DIYやアウトドアグッズを販売している店があるのを知っており、そこから大量のランタンを拝借した。 僕らは、ランタンの前で話し合っていた。「他に、生き残っている人は、いないんでしょうか?」「朝になったら、捜してみますか?でも、あえてここに留まるのも、いいかもしれない。ここは、この街で一番人通りの多かった所です。生きてる人は、自然に集まって来る可能性は十分にあります」