元海自幹部のオオカミ少佐によるカッター訓練の話。
カッターボートを海自では短艇と呼ぶ。
短艇とは、救命艇や連絡艇として使用される手漕ぎボートで、カッターボートとも呼ばれている。
漕ぐことを「橈漕」(とうそう)という。
進行方向となる艇首を「おもて」、艇尾を「とも」と呼ぶ。
漕ぐときに使用する道具をオールと呼ぶこともありますが、正しくは櫂(かい)と呼ぶ。
この櫂には、木製とFRP製の2種類ある。
漕ぐ立場になってみるとわかるのですが、FRP製の櫂だと幸運と思うでしょう。
なぜなら、木製は自重が約10キロと重く、水分を含むとさらに重くなるからです。
カッターボートは、船舶に搭載される大型の手漕ぎボートである。
省略して「カッター」と呼ばれることが多い。
大型艦船の甲板上に搭載され、救命艇、連絡艇として用いられるものは端艇と呼ばれる。
特に、軍艦では短艇と表記される。
また、アメリカ沿岸警備隊では、日本の巡視船に相当する警備艦を「カッター」と呼ぶ。
オールを漕いで進ませる手漕ぎボートの一つ。
マストや帆を備えているものは帆走することができる。
大きさは5-10m程度である。大型艇ではオール1本に複数人の漕ぎ手がつく。
船舶間や陸上との連絡、物資の小運搬、遭難者の救助、緊急時の脱出などに用いられ、目立つように白色に塗られているものも多い。
救命艇の主流が動力船となった今でも、海上自衛隊、防衛大学校、海上保安大学校、商船・水産大学、船員養成学校、水産高等学校、海洋少年団、中学校・高等学校・商船高等専門学校の野外学習などでの訓練が行われている。
競技の一つとなっており全国大会も開催される。
また、小学生の体験学習や競技会などで船に慣れ親しむ道具として用いられることもある。
榛名湖や琵琶湖、若狭湾などで体験学習が行われている。
現在、上記の訓練等で使用されているほとんどのカッターは9mカッターであり、全長9m、全幅2.45m、深さ0.83m、排水量1.5トン、定員45名(実質は漕ぎ手12名と艇指揮1名、艇長1名の14名で運用する)の手漕ぎの船である。
通常、艇長が舵をとり、艇指揮がかける号令の下、12名の漕ぎ手がそれぞれオールを使い、息を合わせて12本のオールで漕ぐ。
全国大会で使われるのもこの9mカッターである。
漕ぎ手にはそれぞれ番号が付与されており、右舷は艇首から順に1番3番5番7番9番11番、左舷は同じく2番4番6番8番10番12番である。
オールには、4.3mの長さのものと、4.2mの長さのものがあり、後者は1番2番11番12番のみが使用する。
木製オールと、FRP製オールがあるが、FRP製が主流になってきている。
海上自衛隊で使用している短艇は、全長9.0m、全幅2.45m、全高0.83m、総重量1,500kg。
水産・海洋学校などの海洋系教育機関でも、同じサイズの短艇が使用されている。
そのほか、市場では全長4.8m、7mという種類の短艇もあるそうです。
防衛大学の校友会には短艇委員会というのがある。
とてもきついらしいが、短艇委員会に所属しているからといって海上要員になる訳ではない。
短艇委員会のレベルはかなり高いそうだ。
防衛大学校短艇委員会の動画。
旧日本海軍の話でもお尻の皮が剥けて血だらけになったという話はよくある話。
そういう意味でも日本海軍の伝統を受け継いでいるのかもね。