ロシア人は大砲好きだ。
そのロシアの大砲の動画。
2S7ピオン 203mm 自走カノン砲は、ソビエト連邦の世界最大の自走砲。
この開発計画では原子砲としての使用も意図されていた。
軍名称はSO-203、NATOコードネームはM1975。
ピオンとはシャクヤクのことである。
2S7ピオンの搭載する2A44カノン砲は、射程距離は通常弾(ZOF-40榴弾)使用の時最大で37.5 km、RAP弾(ロケット推進弾)(主にZOF-43榴弾)使用の時47.5~55.5 kmで、この距離は野砲の中では最大級である。
この長大な射程距離を生かして敵を射程外から攻撃出来るうえ、敵が攻撃に気づく前に移動の準備をすることも出来る。
砲口初速は最大960m/s、砲身寿命は約450発である。
車内には4発の砲弾しか搭載されていない。
弾薬輸送にあたり専用に開発された給弾車はなく、随行するトラックなどが輸送する。
通常の榴弾の他にもクラスター弾、対コンクリート砲弾、化学砲弾も発射可能である。
計画通り核砲弾も発射可能で原子砲の役割も果たすことが出来る。
また、与圧式NBC防護装置を搭載しており、NBC汚染環境下でも行動は可能だが、砲撃準備は外で作業しなければならないため、汚染環境下での操砲は不可能である。
1,000門超が生産され、各国において現役で使用されている。
2A65「ムスタ-B」は、ソビエト連邦製の152mm榴弾砲である。
しばしば「МСТА」、あるいはラテン文字で「MSTA」と大文字書きされることがあるが何かの略号というわけではなく、「ムスタ」はロシア西部を流れる川の名前に由来している。
この砲はD-20 152mm榴弾砲の後継として開発され、1986年に完成した。
なお、2S19ムスタ-S 152mm自走榴弾砲の主砲もこの砲が採用されている。
2A65では誘導砲弾「クラスノポリM2」の使用が可能である。
自走式ではないため牽引車輌が必要とされるが、それには一般的な軍用トラックであるウラル-4320が想定されている。
開発時期が冷戦終結とソ連崩壊の直前であったためD-20と比較して採用国は多くはないが、独立国家共同体諸国の陸軍あるいは海軍歩兵で運用されている。
ロシア連邦軍の2A65は、チェチェン紛争で実戦に投入されている。
ロシア陸軍で150 門、ロシア海軍歩兵で220 門の2A65が運用されている。
また、グルジアも11 門の2A65を保有している。
ウクライナは、270 門程度の2A65を配備している。