アメリカ海兵隊 3 | 戦車兵のブログ

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アメリカ海兵隊の第二次世界大戦後は朝鮮戦争において韓国救援の先遣部隊として派遣され、釜山に追い詰められた国連軍の中の米軍の中核として困難な時期を支え、マッカーサー元帥の立案した仁川上陸作戦(クロマイト作戦)に中核戦力として用いられ、上陸後のソウル奪還にも一番乗りの一翼を担った。

 

 

 

 

また、中華人民共和国の参戦によって総崩れとなった国連軍の殿(しんがり。最後尾防衛)を務めたのも海兵隊であった。

 

その後もゲリラの掃討戦に従事し、アメリカ軍やイギリス軍、大韓民国軍やベルギー軍などから構成された国連軍が行った攻勢には常に主力として用いられ、海兵隊は朝鮮戦争の休戦を38度線の防御陣地で迎えることになる。

 

 

その後も、ベトナム戦争、グレナダ侵攻、湾岸戦争、イラク戦争など、米国の行った大規模軍事行動には常に最前線に投入され、米海兵部隊は規模の大小はあるものの全世界に展開されており、有事の際には世界中どこにでも展開できる能力を保有している。

 

 

創設以来、志願制による補充を原則としてきたが、第二次世界大戦中及びベトナム戦争中には徴兵による補充を行っている。

 

 

 

軍政・部隊管理面では海軍と同じく、海軍省(海軍長官)の監督下にある。

 

海兵隊総司令官は海兵隊の中で最高位の軍人であって、官職としての海兵隊総司令官は海兵隊の最高指揮官である。

 

 

統合参謀本部の一員でもあり、海軍長官(文官)に直属している。

 

これは海軍作戦部長(海軍軍人最高位)と同格の職位である。

 

 

海兵隊総司令官は、軍政・部隊管理面での権限を有し、海兵隊をいつでも戦闘可能な状態に保つ責任があるが、軍令・作戦指揮権限は有していない。

 

軍令・作戦指揮については、各統合軍司令官を通じて行なわれる。

 

 

海兵隊の上部機構として、海兵隊司令部 (HQMC) がバージニア州に設置されている。

 

作戦部隊 (Marine Corps Forces, MARFOR) は海兵隊総軍 (United States Marine Corps Forces Command, MARFORCOM) および太平洋海兵隊 (MARFORPAC, Marine Forces Pacific)、海兵隊予備役 (MARFORRES, Marine Forces Reserve) で構成されており、海兵隊総軍は第2海兵遠征軍を、太平洋海兵隊は第1海兵遠征軍・第3海兵遠征軍を、海兵隊予備役は第4海兵師団を指揮する。これらは各統合軍へ兵力を派遣している。

 

 

海兵隊は航空部隊も含めた諸兵科統合部隊であり、米陸軍とは異なった編制を取っている。

 

通常編制が戦闘を見越した海兵空地任務部隊(MAGTF、マグタフ、Marine Air-Ground Task Force)編制となっている。

 

 

 

 

MAGTF の最大規模のものは海兵遠征軍 (MEF, Marine Expeditionary Force) であり、1個海兵師団および1個海兵航空団からなる。必要に応じ、より小規模な海兵遠征旅団 (MEB, Marine Expeditionary Brigade) や海兵隊遠征隊 (MEU, Marine Expeditionary Unit) が編成される。

 

 

平時において MAGTF は、MEF で3隊、MEB で3隊、MEU で7隊を編制し、有事にはこれらが組み合わされ、組み替えられて作戦が実行される。

 

 

 

 

特殊部隊として海兵隊特殊作戦司令部 (MARSOC, Marine Forces Special Operations Command) に2個大隊基幹の戦力を有するほか、常設されている7つの海兵遠征隊 (MEU) すべてが特殊作戦能力を有している。