札幌もようやく肌をジリジリ焼くような日差しになりました。
湿度は高くいのでまだいいのですが・・・・。
それにしても暑い、少し涼しい話をします。
随分前に聞いた話、昔お笑い芸人を目指していたO君とA君の二人が「何か面白い映像でも撮って売り出そう」と企画した。
金も無いしインパクトのあることをするには・・・心霊スポットへ行くか?
心霊スポットへ行って幽霊でも写っていたらそれこそ話題になるし、二人でびびりながら実況したら面白いんじゃないかと二人で考えた。
二人は近所と行っても隣町だったそうだが、廃墟となっているホテルへ行くことにした。
「女の幽霊が出る」らしいという噂の廃墟。
二人はカメラやらビデオカメラやらいろいろ持って深夜近く車で廃墟へ行った。
車から器材を廃墟へ運び暗い中、撮影準備をしていた。
近所には人家も無く真っ暗、二人はカメラと懐中電灯を持ちO君はビデオカメラ、A君はデジカメを持って撮影し始めた。
一階は壁に落書きされ窓ガラスは割られていた。
「ここは心霊スポットで地元で有名な○×ホテル跡です。ここには女の幽霊が出ると噂です。早速中へ入ってみましょう」とビデオカメラの前でA君がリポートしO君が撮影する。
一階部分をわーきゃー言いながら撮影する二人、「出ませんねー女の幽霊、出てきなさい幽霊ちゃん」とA君がふざける。
するとO君の携帯電話が鳴る。
「うお!びっくりした!!なんだよ」とO君、そりゃビビるよね。
「深夜2時やぞ誰よ!」とO君は携帯を見ると「おい・・・どういうこと?」とA君に着信を見せるA君からだった・・・・。
「俺じゃないよ、俺かけてない・・・携帯・・車の中だ・・」とA君。
O君もA君が悪ふざけしてないのは解っている。
「出てみろよ・・電話・・・」A君がそういう、O君はおそるおそる電話に出る。
「もしもし・・」すると女の声で・・・・・・・・・・・・・・・・。
「二階に来て」
と言って電話は切れた・・・・。
ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
二人は廃墟から駆け出した、女の幽霊を撮りにきたのだから撮影できるチャンスなのに・・・と私はその話を聞いて内心思った。
それからどうしたんです?
二人は車まで逃げてエンジンをかけた。
O君の電話がまた鳴った、A君からだ。
A君は自分の携帯をO君に見せる、電話していない。
「出る?」とO君・・・「出ろ」とA君。
O君が電話に出る。
「なんで来ないの?」と女の声。
廃墟の二階には白い女が手招きしていたという。
二人は廃墟から逃げた。
「それで・・・・その時の映像には一部始終写していたんだよね?」と私が聴いた。
「それが・・・・全く撮影していませんでした」と言う。
二人はその後お笑い芸人になることを断念したと聞いて「しょうがない、心霊スポットへ行ってせっかくのチャンスなのに何もできないなんて売れないよ・・・」と私は心の中で思った。
その廃墟、今は解体されてなくなったそうである。
どうですか?少しは涼しくなりましたか?