“幻”の「震電」と「橘花」 米国に現存する日独軍決戦兵器 | 戦車兵のブログ

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元陸上自衛隊の戦車乗員である戦車兵のブログ
北海道在住でマニアックなメカとしての戦車じゃなく、戦車乗りとしての目線から自衛隊や戦史、戦車を見る!!。
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日本では大戦期の「兵器」を保存したりすることが罪悪であるような雰囲気すらある。


戦車なんて日本じゃ全く・・・・。


最近はロシアが占守島から士魂の戦車を持ち出してレストアしたりしているのに日本は・・・。


自衛隊の退役した装備でさえ動かないのだから・・・。


こういう面は日本も見習って欲しい。


以下産経ニュースより転載




 歴史に「もし」はない。


ところが日本人は、戦史上の「もし」が大好きのようで、かつて架空戦記小説が大ブームとなり、昨今ではコミックやCGのバーチャル戦記がもてはやされている。



先尾翼型の「震電」は前部胴体のみの展示だが、近未来的で特異なフォルムが充分に理解できる(Photo:Atsushi "Fred" Fujimori)



そして未完兵器の奮戦によって戦局が逆転する設定が多い架空戦記の中でも、とりわけ人気が高いのが日本海軍局地戦闘機「震電」だ。



現実には試作機が完成しただけで、満足な性能を発揮するには至らなかったが、その先尾翼型の近未来的なフォルムが、架空戦記愛好家の想像力をかき立てるからであろう。



国産開発のジェットエンジン「ネ20」も、機体から取り外してNASMに展示されている(Photo:Atsushi "Fred" Fujimori)



 ただ1機だけ完成した「震電」試作機は、敗戦後に米軍が接収して米本土に搬送された。


その後、米国立航空宇宙博物館(NASM)の復元施設倉庫でひっそりと分解・保管され、半世紀以上も人目に触れることなく“幻”の戦闘機となっていた。



だが昨年より同館ウドバーハージィ・センター(バージニア州シャンティリー)で、未復元状態ながら前部胴体の展示が始まり、その特異なフォルムの一端が、ついにお披露目されたのだ。



しかも同時に、ほぼ原型を保って倉庫で眠っていた日本海軍ジェット戦闘攻撃機「橘花」も、一般公開された。




加えてNASMは、完璧に復元した潜水艦に搭載する日本海軍特殊攻撃機「晴嵐」も所蔵しているので、まさにウドバーハージィ・センターは“日本軍決戦兵器展示場”の趣がある。



世界初の実用ジェット戦闘機メッサーシュミットMe262。MAM所有機は、現存する当時の機体から寸法を割り出して再製造した、極稀少な飛行可能機だ(Photo:Military Aviation Museum)




 NASMからクルマで、3~4時間ほど南下したバージニア州ノーフォークは、米海軍の中枢となる世界最大の軍港都市。



その郊外にあるミリタリー・アヴィエーション・ミュージアム(MAM)は、「橘花」の原型となった独メッサーシュミットMe262ジェット戦闘機を、なんと飛行可能な状態で所蔵している。



混合ガス式ラムジェットエンジンで、超音速飛行を狙った先進的なデルタ翼迎撃機リピッシュP.13aの原寸大レプリカ(Photo:Atsushi "Fred" Fujimori)



ドイツから潜水艦で運ばれたメッサーシュミットMe262のわずかな資料を参考に機体、ジェットエンジンとも国産開発した「橘花」(Photo:Atsushi "Fred" Fujimori)



 そしてMAMが開催するエアショウでは、このMe262がデモフライトを披露しているのだ。



ドイツからそっくり移築した第二次大戦当時の独空軍格納庫は、鉄骨に生々しい弾痕が残る(Photo:Atsushi "Fred" Fujimori)


さらにMAMは、ドイツから移築した第二次大戦当時の格納庫内に、極稀少な液冷エンジン搭載型フォッケウルフFw190D-9を筆頭に、独空軍未完兵器の原寸大レプリカも数多く収容しており、さながら“独空軍決戦兵器展示場”となっている。




 NASMとMAMは、日本から見れば地球のほぼ裏側に位置する遠隔地だが、当時の最先端技術を駆使した日独軍決戦兵器とお目にかかれるのだ。



架空戦記愛好家や大戦機ファンには見逃せない、実に興味深い航空博物館なのである。(文・藤森篤)



大量生産と急速配備を目的に、極めて簡素な構造を採りいれたジェット戦闘機BMW TLJ-2ストライェーガー・プロジェクトIIの原寸大レプリカ(Photo:Atsushi "Fred" Fujimori)



 【プロフィル】藤森篤(ふじもり・あつし)



 日本大学理工学部航空宇宙工学専修コースで、零戦設計主務者・堀越二郎博士らに学ぶ。30余年間、飛行可能な第二次大戦機の取材・撮影をライフワークとする。



著書は「零戦五二型・レストアの真実と全記録」「現存レシプロ戦闘機10傑」(エイ出版社)など。



(産経ニュース)




日本で零戦を所有して飛ばすのにも賛成ばかりの声ではなく、お金もかかり国はどちらかというと協力的ではない。


民間の個人の負担が大き過ぎて・・・・。


国でかつて国民の血税と最高の技術を誇った遺産をもっと大事に保存して欲しい。


せめて自衛隊の旧装備もちゃんとした設備のところで保存・展示するようにしないといけないね。


戦車の運命は溶鉱炉だよ、国民の血税で開発し製造し国を護ってきたのに・・・。