【国民の自衛官 横顔(5)】 伝統芸能で地域住民との「懸け橋」に 海自第2航空群第2整備補給隊 | 戦車兵のブログ

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元陸上自衛隊の戦車乗員である戦車兵のブログ
北海道在住でマニアックなメカとしての戦車じゃなく、戦車乗りとしての目線から自衛隊や戦史、戦車を見る!!。
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地域と密着し地域で生きるというのは大事なことだ。



特に自衛官は全国から集まって地方の基地や駐屯地へ配属される。


いわばその土地の「よそ者」だ。


基地や駐屯地は柵に囲まれ中に住む自衛官は自然に地域から隔離されている。


街の祭りに参加したくても営外者でもなければなかなかできないんだよね。


産経ニュースでは国民の自衛官の横顔として海自第2航空群第2整備補給隊・天摩譲海曹長を紹介している。


以下産経ニュースより転載





 自衛隊と地域住民の“橋渡し役”を体現していると言っても過言ではない。


 青森県八戸市出身で、約800年の歴史を誇る同市の郷土芸能「八戸えんぶり」に平成11年から携わり、今では所属するえんぶり組の「親方」として組の統率、運営を担い、地域の文化を伝承する中心的な役割を果たしている。



 「自衛隊員と同時に、地域社会の奉仕者として八戸の宝を守っていきたい」と力を込める。



 自衛官だった父の背中を見て育ち、子供の頃から自衛隊員と触れ合う中で、「日本の安全を守っている海上自衛隊にあこがれた」と国防への熱い思いを抱いた。



現在、基地で運用しているP3C対潜哨戒機の整備や隊員の規律維持などの任務に就く。



 毎年2月に行われる八戸えんぶりは、太夫と呼ばれる舞い手が馬の頭をかたどった烏帽子(えぼし)をまとい、豊作を願って舞う祭り。



本番が近付くと任務終了後に“第2の仕事場”に足を運び、子供らに舞を指導する毎日。「えんぶりが近付くと休みも返上して練習に駆け付けます」。



少子化で、伝統芸能の後継者不足が懸念される中、一人の自衛官として住民と積極的に関わることが地域振興につながると確信する。




 約10年前からは、八戸の郷土芸能を題材とした切り絵の個展も年に数回開いている。



「地域振興の懸け橋として、若い自衛官にも地域貢献活動の大切さを伝えていきたい」と表情を引き締めた。(福田徳行)



(産経ニュース)


陸自では長く同じ駐屯地で勤務する陸曹もいるが、最近では転属で長く勤務した部隊や駐屯地から遠くはなれた地域へ転属することも多くなっている。


戦車に関して言えば、戦車部隊の減少のため過剰人員となった戦車乗員が他の戦車部隊へ転属するだけでなく、他職種への職種転科をして他の駐屯地へ転属したり、職種は変えなくても戦車とは全く関係のない勤務をしている者も少なくなく同じ駐屯地には長くいられないこともある。


地域で天摩譲海曹長のような活動をしたくても出来なくなっている現状もあるね。


陸曹は配属された地に家を建て、家族と暮らし地域と共に生きているのだが・・・最近はそういうのも難しくなってきているようだ。