旅行記8日目  京都乃木神社 | 戦車兵のブログ

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旅行記8日目は伏見桃山駅近くで食事し、目的地まで向かう。




伏見桃山といえば伏見桃山城、豊臣秀吉はその晩年に伏見城を築城した城。




ここへ行きたいな・・・と思ったが時間もなく目的地へてくてく車椅子を押して行く。





駅からかなり歩く、次第に人家も減り木々鬱蒼と茂っている。




伏見桃山陵だ。




1912年(明治45年)7月30日、明治天皇は東京の宮城・明治宮殿で崩御した。




同年(大正元年)9月13日に東京・青山の帝國陸軍練兵場(現在の神宮外苑)にて大喪儀が執り行なわれた後、翌9月14日に埋葬された。




陵の敷地は、豊臣秀吉の築いた伏見城の本丸跡地で、京都に墓所が営まれたのは明治天皇の遺言によるものという。




すぐ東には皇后である昭憲皇太后の伏見桃山東陵(ふしみのももやまのひがしのみささぎ)が隣接する。



伏見桃山陵を横目にてくてく歩くと目的地が見えてきた。







乃木神社である。


乃木希典陸軍大将と乃木静子夫人を祀る京都乃木神社。


ここへ来たのは二度目だが、その時はあまりじっくりとは見られなかった。




乃木神社は、京都市伏見区の伏見桃山陵(明治天皇陵)の麓にある神社である。



旧社格は府社。



乃木希典・乃木静子を祀る。



100年前の大正5年(1916年)9月に創建された。



建立の中心となった村野山人は薩摩藩(鹿児島県)出身で、豊州の門司鉄道をはじめ、摂津、山陽、南海、京阪等の各鉄道の取締役を歴任した人物である。




明治天皇の大葬の際、京阪電車の会社代表として参列。



翌日、乃木夫妻の殉死を聞いて強い衝撃と感銘を受けた。



そして、乃木夫妻の殉死1年後に会社の職を辞し私財を投じて、乃木大将の人となり・日本人の心を後世に伝えることに尽くそうと考えた。



それが明治天皇の陵の麓に神社を立てることであり、精神の高揚を図ることであった。



ここに京都の乃木神社の由縁がある。




記念館は、日露戦争の際南満州で第3軍司令部として使用された民家である。


乃木大将が旅順攻略の指揮を取り約1年間起居された建物である。






神社創建時に、家主から建物全体を買い上げ、そのまま移築したものである。



従って建物の腰石も現地で使われていた物であり、5億年以上前に形成されたという「漣痕」模様の化石がみられる正珪岩という実に珍しいものである。






長府乃木旧邸が保存されている。


乃木大将が幼少のとき、暮らすことになった住まいを復元したものである。





乃木大将の幼少時、厳しい躾をされていたという有名な話を再現しているのだせろうか?


冬に父に「寒いか?」と問われ、寒いと答えると井戸水をかけられたとか・・・。


厳しい躾だったようである。




宝物館は、創建と同時に建てられた蔵作りの館内には乃木大将直筆の書をはじめ、乃木夫妻の生活調度品、将卒と苦難をともにせられた乃木大将を偲ぶ武具、数々の奉納品など百数十点の宝物を展示している。





じっくり境内を見学し、宝物館へ入る。


お金を箱に入れてスリッパをはき見学するが、かなり古い建物というか倉というか・・・。


北海道人の私にはあまりない経験の古い日本家屋だ。




乃木大将縁の品々がたくさん展示してあり、貴重な物も少なくない。


初めて観るような乃木大将の使った軍服もあったが、中にはこれは乃木大将と関係あるの?


何?というものも少なくなかった。


それには理由があったことを神主さんに後で聞いた。





乃木大将と直接関係がなくても、戦前、戦中、戦後に神社に寄贈されたものを展示されていて、もう展示品が何なのか解らなくなっているものもあるのだという。



乃木大将の遺品に関するものはきちんと整理されているが詳しい説明がないものもあって気になるところである。





ここで私が一番気になったのが長靴。


左右どっちも履ける長靴。


乃木大将考案として知られていたが実物を見たのは初めてだ。


いいもん見た。



壽号・璞号、乃木大将の愛馬で、ロシアの将軍ステッセルから贈られた白馬・壽号とその子馬・璞号の銅像が社頭を守るように建っている。



殉死前にカステラを与えた馬だね。



乃木神社でかなりの時間を費やし見学してしまった。







神主さんといろいろ話していたが、友人は食後でぽかぽか陽気だったので車椅子に座り居眠りしていた。



気が付くとかなり時間が経ち、次の目的地へ行く時間が・・・。



友人が起きて時間を気にしていた。



これがこの後に大きな失態となった。



元来た道をてくてく駅まで車椅子を押して行く。



京都乃木神社は京都旅行でも静かでとても雰囲気がよく、特に観光地のような喧騒も外国人だらけの世界とは違い日本らしい美しい雰囲気に包まれ来て良かったとしみじみ思った。