映画「日本のいちばん長い日」 | 戦車兵のブログ

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元陸上自衛隊の戦車乗員である戦車兵のブログ
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今日も暑かったですね。


暑い時は映画館・・・、物凄い混んでました。


やばい息苦しい・・・・・。



今日は「日本のいちばん長い日」。




岡本喜八監督の同名映画は名作でした。




根本的に同じ題材基にした同名映画というが今回の作品はけつこう違う、岡本喜八作品の場合、著者の半藤一利は、1965年当時は文藝春秋新社の社員であり、営業上の理由から「大宅壮一 編」として出版されたものであった。




序文のみ、大宅が書いているものであった。



この映画は昭和天皇も出てくるし、岡本監督作品は8月15日に起きた話であるのに対し、この作品は鈴木貫太郎首相が組閣するところから始まる。




鈴木首相、阿南陸相、昭和天皇、そして反乱軍の将校達の話である。


ここで疑問が・・、陸軍省の将校が出てくるのですが陸軍省の課員って参謀飾緒を付けるの?




岡本監督作品でも付けていたけれど、参謀本部の将校なら解るけれど、東條英機が陸軍大臣と参謀総長を兼任した時に陸軍省から参謀本部へ行くのにわざわざ軍服に参謀飾緒をつけて登庁していたいうからね。




陸軍省と参謀本部を省部といったけれど、陸軍省の将校も参謀飾緒を付けていたのかな?




当時は、省部を兼任していて陸軍省の軍人も参謀飾緒を付けていたそうです。


ちなみに発祥の由来として元々は地図に書き込みをする要のある副官やメモを頻繁に取る必要のある伝令将校が、鉛筆やチョークなどの筆記具を吊るしておく為のものだったという説がある。




その名残とされているのが、胸前部に垂らす紐の先端に付けられている石筆(ペンシル)と呼ばれる飾り金具であり、古い時代の飾緒では実際にこの部分が鉛筆になっている例がある。




しかし、それ以外にも馬の手綱やメジャー、あるいはマスケット銃の火皿の火薬滓をかき出すための金具が起源という説もある。








出演者は



主要人物




阿南惟幾(陸軍大臣) - 役所広司




昭和天皇 - 本木雅弘




鈴木貫太郎(首相) - 山崎努




迫水久常(内閣書記官長) - 堤真一




畑中健二(陸軍少佐) - 松坂桃李




宮中香淳皇后-池坊由紀




木戸幸一(内大臣)-矢島健一




平沼騏一郎(枢密院議長)-金内喜久夫




藤田尚徳(侍従長)-麿赤兒




入江相政(侍従)-茂山茂




徳川義寛(侍従)-大藏基誠



戸田康英(侍従)-松嶋亮太


永積寅彦(侍従)-岩寺真志


岡部長章(侍従)-中村靖日


侍従-山田啓二


蓮沼蕃(侍従武官長)-姉川新之輔


保科武子(女官長)-宮本裕子





内閣米内光政(海軍大臣)-中村育二


東郷茂徳(外務大臣)-近童弐吉


安井藤治(国務大臣) -山路和弘


左近司政三(国務大臣)-鴨川てんし


下村宏(情報局総裁)-久保酎吉


松本俊一(外務事務次官)-長澤壮太郎



陸軍梅津美治郎(陸軍参謀総長)-井之上隆志


田中静壹(東部軍管区司令官)-木場勝己


高島辰彦(東部軍管区参謀長)-奥田達士


森赳(近衛師団長)-高橋耕次郎


芳賀豊次郎(近衛師団第二連隊長)-安藤彰則


東条英機(陸軍大将、元首相)-中嶋しゅう


杉山元(元帥、前陸軍大臣)-川中健次郎


吉積正雄(軍務局長)-桂憲一


佐々木武雄(横浜警備隊長)-松山ケンイチ(特別出演)


荒尾興功(陸軍大佐)-田中美央


井田正孝(陸軍中佐)-大場泰正


竹下正彦(陸軍中佐、阿南陸軍大臣の義弟)-関口晴雄


椎崎二郎(陸軍中佐)-田島俊弥


古賀秀正(陸軍少佐)-谷部央年


藤井正美(陸軍士官学校附属大尉)-戸塚祥太(A.B.C-Z)


海軍豊田副武(海軍軍令部総長)-井上肇


大西瀧治郎(海軍軍令部次長)-嵐芳三郎


岡田啓介(海軍大将、元首相)- 吉澤健






監督・脚本:原田眞人は、2003年、映画『ラストサムライ』で「俳優として」ハリウッドデビューしていたり、1988年の映画『フルメタル・ジャケット』において、完璧主義者といわれるスタンリー・キューブリック監督が、猥褻な表現が直訳されていないため初稿の戸田奈津子の日本語字幕にNGを出した。



配給のワーナーからの要請で原田に白羽の矢が立ち、字幕翻訳家としてもデビューした。



その後原田は兵隊スラングが飛び交う映画『グッドモーニング・ベトナム』でも字幕を担当した他、『時計じかけのオレンジ』ビデオ用字幕の新訳も手がけた逸材である。


監督作品には、『突入せよ!「あさま山荘」事件』がある。




映画の内容を少し紹介すると。


1945年8月15日に玉音放送で戦争降伏が国民に知らされるまでに何があったのか、歴史の舞台裏を描く。


太平洋戦争末期の45年7月、連合国軍にポツダム宣言受諾を要求された日本は降伏か本土決戦かに揺れ、連日連夜の閣議で議論は紛糾。


結論の出ないまま広島、長崎に相次いで原子爆弾が投下される。


一億玉砕論も渦巻く中、阿南惟幾陸軍大臣や鈴木貫太郎首相、そして昭和天皇は決断に苦悩する。





じゃ・・・、ここからは少し辛口の話するね。


畑中健二陸軍少佐 - 松坂桃李さん、若いよ・・・。


陸軍少佐は旧軍じゃ大隊長クラス、本物の畑中少佐は当時33歳だった。



熱演は解る、でもね・・・・、陸軍将校ってより初年兵っていうか百歩譲っても少尉だね。




出てくる陸軍省の軍人、ちょっと調べると大佐クラスは40代だったが、ほとんどの中佐、少佐は陸大出の30代前半だったんだね。



平時なら考えられないけどね。





軍服が似合わないのは日本人の体型が変わってきたからなのかな?


でも、映画はね、本当に良かったよ。


一日に3回しか上映していないから、下手するとすぐに終わってしまうかも知れないから早く劇場へ行って観た方がいいよ。






そして役所さんの阿南大将、山本五十六より良かった。




この間「バケモノの子」見たが本当に凄い役者さんだよ。




阿南大将が戦死した息子の写真抱えて行くシーンちょっと涙出た。




戦死した息子の遺影の前で自決したね・・・・・。




この映画、予備知識があって観ると一層面白いよ。





少なくとも阿南大将、鈴木貫太郎首相のことは少し知っていたほうがいい。




この映画、日本人なら観るべし。






当時は、省部を兼任していて陸軍省の軍人も参謀飾緒を付けていたそうです。