シベリア抑留も歴史の一ページとなりつつある。
最期のシンポが開かれた。
以下産経ニュースより転載
【モスクワ=遠藤良介】旧ソ連が第二次大戦後、日本人約60万人を強制連行したシベリア抑留について、日本の抑留経験者とロシアの有識者らが協議する23回目の日露シンポジウムが14日、モスクワ市内で開かれた。日本側では抑留経験者の高齢化が進んでおり、このシンポのモスクワ開催は今回で最後になる可能性がある。日露の参加者は今後もさまざまな形で協力を続け、歴史の真実を語り継いでいくことを確認した。
日露シンポは財団法人「全国強制抑留者協会」(全抑協)が1993年から東京とモスクワを会場に開催。全抑協は強制抑留についての公式文書による謝罪と労働補償、抑留死亡者の情報提供などを求めており、ロシアの有識者や当局者に広く理解と協力を求めることを狙いとしてきた。
全抑協の相沢英之会長(92)は14日のシンポで「日本人とロシア人の多くの間には(抑留問題の認識で)深い溝があるが、それを乗り越えて日露親善を深めるべきだ」と指摘する一方、抑留経験者の高齢化から「シンポを継続できるかは難しい問題だ」と述べた。
ロシアでは一般的に日本人抑留者を「捕虜」と称し、旧ソ連による日ソ中立条約を破っての対日参戦(1945年8月)や約6万人もの犠牲者を出した戦後の強制抑留を正当化する。
ただ、これまでの日露シンポを通じて抑留を不法行為と受け止める専門家も増えており、この日のシンポではロシア側の出席者7人から「抑留死亡者の情報提供や埋葬地特定などに今後も協力を惜しまない」といった発言が相次いだ。
全抑協関係者は「モスクワでのシンポ開催が難しくなったとしても、国内での慰霊祭や展示会などの事業は続けていく。若い世代に抑留問題を語り継いでもらうことも課題だ」と話している。(産経ニュース)
シベリア抑留の真相を明らかにして欲しい。