母の不倫発覚前 | 母の“婚外恋愛”

母の不倫発覚前

家族の最初の変化から書いていこうと思います。


父と母は私が小さい頃から仲が良く、子供から見てもやきもちを妬く程でした。

時には二人で飲みに出掛け、時には好きな歌手のライブに出掛け。

定期的に家族旅行もしたり、休みの日には遊びに行ったり。

もちろん何のイベントの無い日も、家は常に会話に溢れて暖かいものだった記憶があります。

まだ幼く世界の狭い私にとっては、家とは本当に大きな存在でした。


それが崩れだしたのは、私が小学5年生になった頃から。

母がパートに出てしばらく経ってからです。

夕食を済ませてから、毎晩のように母が出掛けるようになります。

一度出掛ければ、3・4時間は帰ってきません。

妹と「どこに行くの?」と聞いても

「うん?」と言ったままそそくさと家を出て行きます。

それにつれて段々と親の仲も悪くなっていきました。

両親の会話が無くなったのです。

喧嘩するわけでもなく、大声をだすわけでもなく、

ただぷっつりと両親の会話がなくなりました。

同じ空間に4人で居ても、誰も話しません。

親の状態に萎縮した私と妹も、家では黙るようになりました。

淀んだ空気でいっぱいになり、とても居心地の良い空間とは言えません。

これが崩壊の始まりです。

最初は、「ただケンカをしただけだ。そのうちまた元に戻る。」と自分に言い聞かせて

じっとそんな空間を絶え続けました。

でも


3ヶ月


半年


1年


状況は悪くなる一方でした。

それでも私は「いつかは戻る」と自分に言い聞かせることで自分の精神状態をギリギリで保っていたので、

家の中では決して辛い顔をしませんでした。

180°変化した家の中で自分まで変わったら、もう2度と元には戻れない気がしたからです。

しかし私が毎日必死で耐えようとも、激しい胃痛に襲われる程のストレスを感じていようとも、

自体は悪化の一途を辿ります。

ここで母の不倫が発覚したのです。