か1月11日(土)。初釜の日でした。毎年初釜の日には、先生がお茶を点てて下さいます。今回は長板で菊丸紋の皆具。


初釜は毎年、このお軸です。「春入千林處處鶯(春、千林に入る處處の鶯)」

春の気配が林という林に入り込んでゆき、あちこちでウグイスが鳴いている、というような意味ですかね。


最後の「鶯」は、もともと「花」だったのを、誰かが改作したそうです…という話は以前にも書きましたが、その時の私は「花」の方が好みかな、と書いていました。お茶も鶯も緑色で、緑がかぶるから、と。


でも今回、床の間を見て思ったのは「鶯」のほうがいいじゃん、という真逆の感想でした。何でそう思ったかというと、床の間にはこんなふうに、お軸とお花が近い場所に飾られるから、

お軸が「花」だと活けてある花とかぶっちゃう。それに「鶯」なら花入れの花に向かって鶯がホーホケキョと鳴いてる感じがして、絵面的にもいいのではなかろーか?


過去のブログを読み返して、同じ人間が同じものを見ても、その時々によって感じ方は変わるのね、としみじみ。


そういや仏陀は縁起を説いて、「全てのことやものは、様々な「因」や「縁」が互いに影響して仮に生起したのであり、恒久不変ではない」というようなことを言っています。過去の「花」の方がいいという感想と、今回の「鶯」の方がいいという感想の違いも、例えば活けられていた花が前は水仙で、今回は椿という、些細な「因」または「縁」の違いで起こったのかもしれないな、と妙に納得してしまったのでした。


先生のお点前でお茶を頂いた後は、みんなで数茶をやりました。これは、お客が松、竹、梅、桜、菖蒲、柳、牡丹、萩、菊、桐の絵の描かれた札の中から一人一枚ひいて持っておく。お茶が点ったら札元が、手元の松〜桐の札の中から一枚ひいて、同じ柄を札を持った客がお茶を頂く、というもの。


何の練習になるのか分かりませんが、フルメンバーでお茶を飲めて楽しかったです。


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