仕事帰り、駅に向かって歩いていたら、前の方に白杖をついた人がいた。杖で足元の黄色いブロックを探している感じだったので、声をかけてみた。
私「大丈夫ですか?お手伝いしますか?」
杖「ありがとう、お願いします。」
ということだったので、右肘につかまってもらい、行き先を聞いてスタート。今まで身近に目の不自由な人がいなかったので、誘導(?)したことはなく、どこかで聞き齧ったり、本か何かで読んだなけなしの知識を動員して、「こんな感じかな?」でいろいろ声をかけながらやってみた。
「歩く速度、これで大丈夫ですか?」
「右に曲がります。」
「いま、◯◯の前です。」
「あと10mくらいで着きます。」
「階段の入口です。段差あります。」
「左側に手すりあります。」
何か、カーナビみたい🚗だなw。
場所柄、立哨している警察官がいっぱいいて、シールドやらツールボックスが置いてあることがあるのですが、それを避ける時にちょっと距離感を誤って、ぶつかりそうになってしまった。警察官はよけてくれるけど、荷物はすぐには動かせないもんね。こういう時は、ちょっと多めに距離をとってよけた方ががいいみたい。
カーナビの合間に、普通のお話もしましたが、なんとその方は、ウチの職場の障害者雇用枠で非常勤で来てもらっている方でした。部署が違うから全然知らなかった。この辺にはお昼を食べる店はたくさんあるのか、とか、この辺は家賃高そうだよねぇとかいうお話もしました。
この辺はよく来る場所だけど、コロナであまり外出しなくなり、さらに前の白杖が壊れて新しくしたばかりだから、感覚が鈍ってる、とおっしゃってました。そうか〜、杖を変えるのって大変なんだな。
階段の入り口で、手すり(読めないけど、何やら点字のプレートが貼ってあった)に掴まったところで、
杖「ここで大丈夫です。遠回りさせて済みませんでしたね。」
とおっしゃったので、
私「それじゃ、お気をつけて。」
と、自分の乗る地下鉄の駅に戻りました。駅どうしは近いんだけど、連絡通路がないのよね。作ってくれないかな。
ご本人に感想を聞いたわけではないけど、やってみたらできた…かな。別に特別な知識はいらないような。それよりも声をかける気になるかどうかの方が大事?(もちろん、知りたい情報は他にあったかもしれないし、もっとこうしてほしかった、とかあるかもしれません。)
声をかけることができたのは、多分、自分もヘルプマークを利用していて、電車でしんどい時に「座りますか?」と声をかけてもらうと、ものすごく有難いし助かる、ということを実感したから。