「わかってるくせに」
心はそんな風に訴えかける
欠落を、いつものように甘いやり方で、埋めてほしいと
気づけばそれしかなくなって
捨てられて飢えた犬のような目で、また同じことを繰り返したがる
捨てたのは私だというのに
捨てられた気分になるのはどういうわけか
甘さは、現実を忘れるしばしの甘さは
まさに私のウィークネスで
だからってそのためにすべてを失ってしまって
飲むたびにのどが渇くあの塩水は
いたたまれない感傷をせめて癒すようにして横たえさせて、優しくなでて
だけどもう同じところには戻らないときめた
