ずっとずっとわからなかった、なにがほしいのか
いつも、欲しくて欲しくて、身もだえして、
明らかに何かが欲しくてたまらないというのに、
それでも何が欲しいのか、わからなかった。
唐突に、それが現れる正しいやり方に従うようにして、
彼は突然に現れて、
私の額にまぶしい光を思い切りぶつけるようにして、
一瞬にして、私が欲しかったもの、あれほどまでに欲しかったものが、
まさか人の形をしてこの人生に現れるとは
そして、正しいやり方に従うようにして、
あっという間に去っていった
十数年もの間、もんやりと柔い霧のようにまとわりついていた、
ジレンマと欲求の固まりは、
ある一瞬、まるで剣で突き刺されるかのごとく、
正しい場所にピンポイントですっぽりと収まり、
体は正しく切り開かれ、
あの瞬間、私は完ぺきに満たされた、言葉もないほどに。
完全が世の中に訪れるとしたら、
私の場合はあの瞬間の、あの男だった。
そして私は彼を手に入れることができなかった。
何たる不覚というのか。
私は失って、私からあんな笑顔を引き出した相手を失って、
私は本当に馬鹿だよ。
いつも気づいた時には終わってる
ジェットコースターは、とんでもないところまで私を連れ去って、
見たこともない景色をみせて、息を飲ませて、
気づけば元の場所に戻されている。
乗っていけなかった、最後まで。
私は振り落されて、またスタート地点。
あなたが正確に切り取った穴の形が、
同じ大きさそっくりに、
また満たされることを望んでる、
寸分たがわず埋めてくれと、
鍵は永遠に失われたというのに、
あの時の彼はもうどこにもいない
時の流れは速すぎて
何も手に入れられないままに、
過ぎたものだけが美しすぎて、私はどこにも辿りつけないまま