「訪日外客訪問地調査2011(冬)」の
調査現場に見る動向(その1)
【企画部 調査研究グループ発】
(観光庁より転載)
JNTOでは2月上旬から中旬にかけて、
全国の主要9空(海)港において、
日本から出国する外国人を対象とした
訪問地調査(インタビュー形式)を行いました。
今週号より数回に分けて、
各港における現場の調査員の印象などをご報告します。
本号では成田空港での動向をご紹介します。
(調査実施期間:2011年2月4日~8日)
(韓国)調査期間が春節休暇に重なり、
帰国する大勢の韓国人旅客で賑わった。
都市型パックを含む自由旅行が大半である。
従来の家族旅行のみならず、
兄弟・姉妹だけの旅行が目立った。
親しい友人との旅行も従来に増して多い。
(台湾)今回成田を利用した台湾人旅客の特徴は、
個人旅行化の進展である。
組み合わせは家族単位、友人同士など多彩である。
従来、春節休暇時期の航空便は旅行会社が
前広に座席をブロックしたツアーが全盛だが、
今回は、大半が個人旅客だけという便も少なくなかった。
また、インセンティブ旅行や社員旅行は
端境期に催行されることが多いが、
今回は春節のピークシーズンに
建設会社の200人規模の社員旅行があったのには驚いた。
これらは台北-羽田便開設により座席供給量が
大幅に増加したことが影響していると思われる。
なお、建設会社の社員旅行が出現することは
景気全体がかなり好調であることを示し、
今後、訪日旅行分野の見通しは明るいとみられる。
(香港)個人旅行では台湾市場の先輩である香港旅客は、
相変わらず夫婦や家族単位で日本各地を旅行している。
沖縄や北海道で多いレンタカー利用客は
成田出国者でも着実に増えている。
仮集計では10人に1人がレンタカー利用者と判明した。
印象に残った団体としてはグルメツアー(30人)があった。
東北旅行で有名旅館や高級レストラン限定で訪れ
美食や美酒を追求した旅。
(中国)春節休暇に当たり、大阪イン・成田アウトの
いわゆる「ゴールデンルート」のツアー客は変わらず多いが、
北海道と東京の組合わせも7人に1人(14%)と人気である。
さらに東北めぐりなどコースの多様化が見られた。
「ホテルや食事が極めて悪い。二度とツアーでは来ない。
日本にはまた来たいが、次は個人旅行にする」と
憤慨していた人もいた。
(東南アジア)
タイ、シンガポール市場が予定の票数が取得できない中、
マレーシアは当初目標の1.5倍を獲得できた。
大半は、北海道旅行と東京を組み合わせたツアー客。
兄弟などの2家族が合体し両親を含めた
10人を超す「一族旅行」が多く見られる、
初めての訪日客が多いのが特徴である。
各種の氷または雪まつり巡り、
さらには網走の流氷観光を組み合わせた
冬の北海道の旅が人気。
(豪州)大半がスキー客で
ニセコと長野県の白馬が圧倒的に多い。
(米国)調査対象外のトランジット客が多く、
票の獲得に最も苦労した。
日本に滞在した旅客は、
冠婚葬祭などで親族友人訪問する人が多かった。
(英国・北欧)
今冬は欧州からの訪日スキー元年の様相を示した。
英国からの個人スキー旅行もあったが、
成田に直行便を毎日運航している
「フィンランド航空」の存在が大きい。
スウェーデンやフィンランドからスキー客を取り込み
成田・羽田経由でニセコに向かっている。
ニセコのパウダースノーに対する評価や満足度は高い。
浮上し始めた欧州市場における
周知・誘客活動を継続することが、
訪日スキー旅行を定着させる鍵となりそうである。
お問い合せ → 企画部 調査研究グループ TEL:03-3216-1905